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私もかつては自分の感情など邪魔だくらいに考えていたかもしれない。「生き甲斐の心理学」を学ぶことで感情のもつ意味を少しずつ理解し大切にするようになってきた。
自分にとって大切な人にどういう感情をもっているかなど獏とした関心しかなかった。しかし、この勉強をしてからは、自分の感情を意識するようにり、大切な人に対して、倫理道徳は別にして、どんな感情をもっているかだんだん理解を深めていった。嫌いだったり、好きだったり・・・まあいろいろな感情が状況により変化し湧いてくるのが見えてくる。
今どんな感情か?と急に問われると困っていまうが、原初感情とされている、「好きか嫌いか」、「怖いか怖くないか」は分かりやすいとされている。私も縄文時代が好きで、様々な縄文時代の遺物の写真が掲載されている本をいくつも持っている。そして、時々、その中で一番好きな遺物、一番怖い遺物などと考えながら見ていると、今日はこれかなと意外にはっきりわかるものである。
他人の評価や倫理道徳から離れ、原初感情で今の自分にとってどうか・・・と感情把握の練習をしていると、だんだん感受性が鍛えられるようである。そして、その感情をもつ自分に寄り添いながら、何故そんな感情が湧いたかをのんびりと考える。すると感情の裏にある評価基準が見えてきたり、自分のありようが見え妙に腑に落ちたりする。
大切な人。仮にAさんとしよう。Aさんに関わる感情は、いろいろと変わる。「ゆく川の流れは絶えずして・・・」そんな風に感情は移ろいやすいものかもしれない。しかし、その感情の裏にある深奥の何かはブレないもののようだ。そして、そうこうするうちに友好的感情がより意識できるようになってくる。
友好的感情は怒りの反対側の感情であり、川の流れの泡のように消えてしまうかもしれない。しかし、それでも貴重な感情を楽しむことができることは嬉しいことであり、さらに幸福感や統御感への幸福曲線への道が見えるようだ。
さて、私の好きな縄文時代では、このような友好的感情をどのようにとらえていたのだろうか。今も昔も友好的感情は大切である。そのお陰で男女が子をなし、社会も交易をしたりし発展することができる。あるいは、幸せに暮らすための宗教にも友好的感情は大事だろう。私は人面付き香炉型土器がそれを象徴しているように考えているのだがどうだろうか。
5/10 宝の幸福曲線
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