貧乏石好き

つれづれなるままに石をめぐりてよしなきことを

スケルタル・フローライト

2022-03-03 22:01:45 | 単品

どうも人類滅亡か暗黒時代到来かといった兆しがあちこちに見えているようですけど。(煽るなw)
まあ無力な貧老としては、好きな石でも握りしめていささかじたばたしながら世を去るのを待つのみといったところでしょうかね。(いささかじたばたするなw)
それまでは淡々といつものように日々を過ごすのがよろしいかと。

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ゴシェナイトで骸晶の美しさを知ったので、セルフさんで小ぶりの「スケルタル・フローライト」を安く売っていたので買ってみた。(すんません、最初の投稿で画像だぶってました。)

がたがたでところどころに空洞がある。





たくさんの結晶面がひしめいていて、色も淡く透き通っているので、なかなか美しい。フローライトだけに少し軽いけれど。

前にも書いたけど、骸晶というのは、熱水中の成分濃度の変化などで急激な結晶成長が起こり、面の部分より稜の部分が発達するために、表面が凸凹になったり空洞が形成されたりすること、となっている。
ただ、前のゴシェナイトといい、このフローライトといい、そんな整然としたものではなくて、急激な成長によってカオティックにあちゃこちゃに結晶ができた、みたいな感じ。基幹の結晶に凹凸が生じているエレスチャル・クォーツなどとは違うような気がする。なんか「ミニクラスター」じゃないかなとさえ思える。

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結晶って何じゃい? 「原子・イオン・分子が規則的に配列して結合していること」。けれど、現実には欠陥があったり乱れがあったりで、理念通りの結晶ばかりではない。まあ実在というのはそういうものだ。結晶が歪んでいるがゆえに美しい色が生まれることもある。まあ人間も少し歪んでいたほうが(うるさい)
鉱物学では結晶形によって石を分類するけれど、これは研究者や鑑定者や採集マニアにとっては必須知識であっても、あちきらのようなエンドユーザー(格好つけて言うなw)には、あまり用はない。××晶系だから必ずこういう形の結晶ができるというわけではないしね。倉敷市博物館のサイトでも「結晶形態だけでは鉱物の種類はわからない(キリッ」(キリッはねえよ)と同じ頁で2回も書いている。目に見える結晶の形というのは、また別の話らしい。わけわからん。あまり深入りしたくない。

いろいろな石がいろいろな形の結晶を作る。
実に神秘的で、そして美しい。何でこんなふうになるんだろうと驚く。
唖然としたのはフローライトがまん丸な結晶になっているやつ。「お前、フローライトのくせに何考えてる」と小一時間説教したくなる。
と思ったらうちのアズライトにもボールがいた。

結晶が縦に伸びるのをやめ、太り始めて、互いにくっついてしまうとこういう「球状」になる、という説明があるけど、こんなきれいな球形になるものですかねえ。
何か結晶というものは、わけのわからないところがある。

美しい、絶妙な形の結晶標本があちこちで売られていますけど、まあそういうものはお高いので、あちきには手が届かない。
あんまり繊細な結晶だと触れないしね。やっぱ石は触らないと面白くない。
うちで結晶自慢しているやつはこいつくらいかな。スコレス沸石。クリワ御徒町さん(そんな店名はないぞ)ですごく安く売っていたもの。沸石はお手頃なものでも秀作が多いかもしれませんね。
ちょっと気取った撮り方で。

こういうのを見ていると、やっぱり「造化の妙」と言うしかないですわな。


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