けっこうレアストーン。そんなのが「国産鉱物」として出ていた。
え? そんなん出るの? しかも安い。で、ポチッとしてしまいました。福岡県遠賀郡岡垣町三吉野鉱山産とある。
で、包みを開けたら、「あれ? ないじゃん」。そこらへんに転がっていそうな石。
しかしようく目を凝らしてみると、ありますねえ、小さな赤い点々が。
デクロイザイト、デクロワザイト。Descloizite。(Pb,Zn)2(OH)VO4。バナジン酸鉱物。
オリーブ銅鉱(Olivenite Cu2(AsO4)(OH) と同形。ええ? 全然組成違うじゃん。
名前はフランスの鉱物学者デクロワゾー(Alfred Des Cloizeaux, 1817-1897)より。
鉛鉱床の酸化帯に産する。二次鉱物というか、水成鉱物ですな。
バナジン酸鉱物というのは珍しい。ウィキにはデクロワ君を含めて5つ。他の4つは、
・褐鉛鉱(バナディナイト) Pb5(VO4)3Cl
・カルノー石(カルノタイト) K2(UO2)2(VO4)2・3H2O
・東京石(トーキョーアイト) Ba2(Mn3+,Fe3+)(VO4)2(OH)(東京都白丸鉱山で発見、2003年承認)
・ウェークフィールド石(ウェークフィールダイト)(Ce,Y,La,Nd)VO4 (ネオジムウェークフィールド石 Nd(VO4)は高知県香美市物部町有瀬で2011年発見。)
これが本当にデクロイザイトなのか、科学的分析をしているわけではないので、確実には言えません。国産鉱物あるある。でもたぶんそうでしょう。
「本鉱」が肉眼ではきついというのも、国産鉱物あるある。「観賞石」ではないですわな。
ううむ。「赤矢印」の世界にはあまり踏み込みたくはないです。
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