丘を越えて~高遠響と申します~

ようおこし!まあ、あがんなはれ。仕事、趣味、子供、短編小説、なんでもありまっせ。好きなモン読んどくなはれ。

レ・ミゼラブル  大阪公演・千秋楽

2006年01月16日 | レビュウ
 また行ってしまいました。1988年の初演から数えて、4回目か?5回目か?鼻歌なら最初から最後まで全部一緒に歌える程CDを聞きまくり、掃除機ガンガンかけながら「夢破れて」を絶唱し(近所迷惑な・・・)、車の中では「民衆の歌」を朗々と歌い(危ない危ない)、こんな状況を断続的に十数年繰り返しているこの私。また二週間はこの状態でしょう(笑)。
 そして今日もまた泣きました・・・。もう、そりゃ、あなた、号泣ですよ。コゼットの母ちゃん・ファンテーヌの最期に涙し、エポニーヌの切ない恋心に涙し、可愛い小学生・ガブローシュの死に滂沱し、学生リーダー・アンジョルラス(あぁ、なんて素敵なニイチャンだったんでしょう)がバリケードの上で果敢に旗を振りかざしながら銃弾に倒れる姿に号泣し、バリケードが陥落していく様に唇をわななかせ・・・。堤防の決壊どころか、ダムが崩れて水が怒涛の如く流れるような泣きっぷりでございました。
 色々舞台は見ていますが、ここまで泣ける舞台はなかなかありません。私の泣きのツボを直撃するミュージカルでございます。

 何故こんなに泣けるのか・・・。勿論、この舞台の音楽や美術、役者の技量含めて完成度の高さは言わずもがなですが、物語自体がどこまでも現実とかぶるからなのだと思います。
 貧困・困窮の中で生きていかなくてはならない惨めな文字通りミゼラブルな人々はいつの時代にも何処かの国で存在しています。現に、リアルタイムで天安門やら東欧での民主化運動をマスコミを通じて見た時は、この舞台のバリケードが脳裏をよぎりました。夢破れて無残に死んでいった者達、残されて変わらない生活を送る者達・・・。今現在もそんな状況がどこかで続いている。だからこそ、リアリティが胸に迫り、切なくなるのでしょう。
 そして劣悪な環境に置かれながらも「明日」を信じて現実に立ち向かう姿や、身を命を削って愛する者を守ろうとする姿に、一縷の希望を見出すからこそ、涙が止まらないのだと・・・。悲しくて悲しくてどうしようもない程泣きまくった後、最期のシーンでの涙はまさにカタルシスそのものです・・・。

 なんにせよ、不朽の名作です。これから名古屋・東京と公演は続くそうです。もし、そちら方面の方がこれを読んでいらっしゃったらゼヒ観て下さいな。タオルハンカチを二枚は持参する事をお薦めします。
 また十年後くらいに大阪で再演する時はきっとまた観に行ってしまうことでしょう。その時はバスタオル持って行くかな(笑)。

追記:いやぁ、それにしても今日のアンジョルラス(東山義久)は格好良かった。線が細くてちょっとインテリっぽくて。今までのアンジョルラスは割合男らしいタイプが多かったような(少なくとも私が観た分に関しては)気がするんですが、またちょっと違ったタイプでした。綺麗なニイチャンでした。すっかりファンです。むふふ・・・。


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2 コメント

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レミゼラブル (NAO)
2006-01-18 23:33:01
ホントよかったよね~ いまだ余韻に浸っています。今回席が良かったから細かい芝居が見れて 泣きのツボがさらに増えた感じです。

アンジョは元々好きなキャラやけど 東山氏かっこよかった!ダンサーだけあって 動作がいちいちぴしっと決まるし(指先まできれい!)すっと立ってるだけで素敵でした。ほかの役で出てるシーンもついつい目で追ってしまったよ。

今まで自分の中ではかすりもしなかったマリウスも今回は(岡田さんと泉見さん) なんか恋バカっぷりが可愛くっていいなぁ~・・・なんて。

語りだしたら止まらないよ。レミのネタは。

今度は何見に行きます?
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エロエロ・アンジョ (ちえぞー)
2006-01-19 00:41:48
NAOさま

 さて、何行きましょうかね。やっぱアニーでっか?

 

 アンジョ、良かったね~久しぶりのエロエロビームに直撃されてしまいました。ちえぞー的にはムッシュウ・ヤマコー・土方を越えましたね(笑)。ダンサー尻に弱い私です。

 メリーゴーランド状態で、歌ってますよ。毎日。副長のオタク本も楽しんでね
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