姫先生のおめめ

25年間の養護教諭の経験と脳科学、波動理論から引き出すレジリエンス向上について書いています。

「一般化」が私たちを苦しめる理由

2023年04月03日 | 保健室コーチング

(一社)ハートマッスルトレーニングジム代表
主体的人生を構築する人材育成トレーナー
桑原朱美です。


今日のテーマは
「一般化が私たちを苦しめる理由」です。

 

保健室コーチングでは、私たちの体験が、脳の中でどのように処理され、
どういうことばとして発せられるか?

そして、それによってどういう感情や行動になるのかということを
脳科学の視点から理解します。

これがわかると、子どもたちの話を聴くときの傾聴が変わります。(脳科学傾聴・確認質問)
私たちの「体験」が「言語」にされる過程で、脳の中では、いろいろな情報処理がされます。
そういう意味では、私たちが何かの体験や事柄を話す時というのは、言語にされた時点で、純粋な真実ではありません。

 

今日、お伝えする「一般化」は脳の中で行われる情報処理の1つです。

一般化とは、
数例の事例をもってそのカテゴリのすべてがそうであるかのように表現すること


もちろん、内容にもよりますが、
その一般化が大きくなればなるほど 苦しむのは自分です。
マイナスの一般化が大きいと、苦しい生き方になります。

例えば

『男なんて、みんな●●!』
『教師なんてみんな▲▲!』
『あの人はいつも〇〇だ!』
『社会とは■■だ』
『私は、◇◇な人間だ』

というような表現です。
一般化の表現では「いつも」「みんな」・・・・なんていう言葉を使うことが多いですね。

特にマイナスの一般化は、そのカテゴリの範囲が大きくなればなるほど
それによって生まれるマイナス感情(怒り・悲しみ・絶望感など)に苦しむことになります。


具体的な例でお話すると・・・・

たまたま小学生の時の担任が2年連続、とてもいやな人だったとします。
3年生の時も4年生の時も別の担任だったのですが
それぞれが、とても嫌な人だと感じていた。


すると、人によっては、この自分の体験をもとに
「この学校の教師はみんな嫌な奴」って思うことがありますね。

これは、自分が経験した事例を教師というカテゴリすべてに当てはめてしまっています。
この例の場合、「この学校の教師は・・・」という枠の中での一般化ですが、
これが、「日本の教師は・・・」という大きな枠で一般化すると、もっと苦しくなります。

「この学校の教師は・・・」という一般化では、
この学校にいるうちは、教師を見るたびにマイナスの感情になりますが、
別の学校の教師を見れば、その感情は起きないかもしれません。


別の学校に行ったら、とてもよい教師に出会って、
「なんだ、こんな素敵な人もいるんだ。あの2人の担任だけだったのか」
自分の思い込みにある『例外』に気づけば
そのビリーフは一気に崩れます。

一般化が「具体的なあの人」に変わるだけだから、
ストレスのトリガー(引き金)となるものが減るわけです。


しかし、
「日本の教師は・・・」とか「そもそも教師なんて・・・」という大きな枠で一般化すると、
いくつになっても、自分に関係ない教師でも、「教師」と名の付く人すべてに対し
負の感情を抱くわけですから、そりゃ、苦しいですよ。
教師なんて、どこにでも存在しますから、そのたびに自分でマイナス感情の引き金を引くわけです。

自分の思考パターンが原因で苦しんでいるのに
誰を責めて、怒ったり悲しんだり、かわいそうな私を演じてみても
何も解決しないわけです。


今回は「教師」で説明しましたが、
私たちの脳は、物事を単純化して理解しようとするので、
こんな例は、私たちの日常の中で無数にあるわけです。


子どもだけでなく、大人の中にも自分の負の感情が、
人のせいであるかのように考える人が、多くなっていますよね

誰のせいでもない 自分の思考パターンが原因だと
気付いた人は そこから脱却して 新しい生き方をすることができます。

 

相談活動においても、脳内の情報処理の仕組みを理解したうえで対応すると
相手の話を聴き続けるという傾聴をする必要はなくなります。
正確な情報取り戻しながら、相手の話を聴くことができますし
会議やミーティングでもより質の良い話し合いができるようになります。

保健室コーチングの資格コースに参加する人の多くが
「生き方が楽になった」といわれるのは、
脳の仕組みを知って、自分の一般化を崩すことができたことも理由の1つ。


そして、人間の言葉の不正確さを理解しているから
確認質問でコミュニケーションの正確さをとりもどすことで
結果として相手が自分の思い込みに気づくこともできるのです。

一般化については、2021年11月22日の記事でも
ご紹介しています。
こちらも読んでいただくと理解が深まります。
https://ameblo.jp/finf-hime/entry-12711962765.html

 


それでは、今日も素敵な1日を!

 

この記事は、メルマガ「可能性をあきらめたくない女性のための時間と思考の使い方」
2023年3月9日号で紹介した内容に加筆修正した内容です。

 

 

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