草がともだち(まんがのえんがわ)

草むしりの仕事さえなければ、
と思いつつ、草むしりが嫌いではない。
でも草むしりから開放されて漫画を描きたい。

祇園祭の裏通り

2019-07-18 02:01:53 | お知らせ
  
    記憶はあいまい


   17日、雨も降らず、祇園祭の山鉾巡行はつつがなく運んだようですね。

   実家は一応京都市内ですが、祇園祭には縁がありませんでした。
   父が、およそ遊ぶということが許せない人だったので、
   地元のお祭りも連れて行ってもらったことがありません。
   昔の父親はそんなものだったのかもしれません。

   しかしですよ、学生時代、地元っ子だと思われているのに
   「祇園祭?知らない」と言うのも具合が悪いんですよ(笑)

   それである年恐る恐る、宵山を見に行きたいんですが、と言ってみました。
   「ばぁかも~ん!!」でしたよ (^^;)

   いわく、
   「祇園祭は八坂神社の祭りである。氏子でない我が家にはなんの関係もない。興味を持つ必要もない。
   近頃有象無象が宵山だ何だと騒いでおるがまことに情けない。
   マスコミに乗せられてそんなものに行く奴はバカだ!!」 

   さんざんののしられて口には出さねど
   「じゃあ私はバカだから、バカがバカなことするんだから釣り合ってるじゃない!!」
   と飛び出して一人宵山に行きました。  

   表通りで人波にもまれていても気分は独りぼっち。
   たまりかねて一筋入ると観光客もまばらで、地元の人の下駄の音が響き、
   子供たちが歌うようにお札やちまきを売っていました。
   ああいい風情・・・。

   祇園祭は屏風祭りと言われて、明治の頃、上村松園さんなどはこの時とばかり
   普段見られない屏風をスケッチして回ったそうですが、
   その頃は屏風を飾っている家は少なく、入れてくださるところは押すな押すなの賑わいでした。
   長澤芦雪(・・・だったかな?)の“群盲象をなでるの図”を見せていただきました。

   でも最後まで、することなすことの裏に涙が張り付いているような気分でしたね。
   京都に住んでて、有名なお祭りがどんなものか一度見ておこうというだけなのに・・・。
   

   
   それから十何年後、家を出て一人で働いているときに、たまたま四条河原町を通りかかったのが7月17日。
   ものすごい人だかりにああ、今日は山鉾巡行か、と気がついて、生まれて初めて祭り本番を見ました。
   鉾回しも迫力だったけれど、見るからに体格のいい若い機動隊員さんたちが
   「ゆうべから一睡もしてない・・・」
   「この暑さは何や・・・。見物守るより俺らの方が倒れそうや・・・。」
   とぼやきながら警備についておられたのが印象に残っています。
   今でもそんなにハードなんでしょうか。