草がともだち(まんがのえんがわ)

草むしりの仕事さえなければ、
と思いつつ、草むしりが嫌いではない。
でも草むしりから開放されて漫画を描きたい。

山本おさむ『、マンガの創り方』(正しい努力の仕方トラの巻)

2010-07-14 13:09:09 | お知らせ
 たいていの本は注文しないと手に入らない地元の書店。3800円は高いので見送っとこう、と思ったのですが。めったに見ない趣味実用書のコーナーにデンと置いてあるのを見つけて、ついつい買ってしまいました。やっぱり実物は強いです。

 担当が付いたのにつぶれてしまう新人が多いのはなぜか、等々、何十年のベテランでなければ書けない本音がずばり書かれていて面白い。ストーリーの組み立て方、演出の仕方。漠然とインスピレーションに任せるのではなく、一つ一つ段階を追ってアイデアを作品に組み立てていくやり方。ものすごく実践的で、今までこういう本はなかったんじゃないでしょうか。

 『箱書き』という言葉は始めて知りました。私が『シーン』と呼んでいたものと同じですが、アイデアからプロット、プロットから箱書き、箱書きからシナリオ作り中心のネーム第一稿、第一稿から演出中心に磨きをかける第二稿、と、武骨なほどに段階を踏ませるのが特色です。作品が描けているなら誰でも一応こういう手順は踏んでるわけですが、“なんとなく”になりがちなのをがっちり段階分けされてみると、自分がどこでつまづいているのか、プロットなのか、演出なのか、よく分かって、道に迷わないですみます。

 ネットで見ると作例として掲載された二作品のうち、高橋留美子さんの『Pの悲劇』は良いけれど、筆者の『UFOを見た日』は面白くない、と言う意見が多いようです。私もそう思って、最初はその部分の解説ごと軽く見てしまいました。でも考えてみると、この“ほとんどデビュー作”を見る限り全然天才型でない筆者が、その後何十年プロとして漫画界を生き抜き、商業誌に描き続け、日本漫画家協会賞を受賞し、海外にまで愛読者を持つに至った、その実績を支えた方法・・・“60点の作品を90点に引き上げる方法”がここに書かれているわけで。これはものすごく説得力ありますよ!この方を選んだ編集者さんの選択が素晴らしい。
 
 この本は、天才じゃないけど漫画を描いている者にとって、実を結んだ実績に裏書された“正しい努力の仕方トラの巻”です。








     



コマツナギ

2010-07-02 23:05:10 | 野の花・夏



 コマツナギ(マメ科・6月30日撮影)

 優しい姿に木であることを忘れてしまいそうですが、木本です。茎も根も丈夫で、馬さえつなげるほどだ、というところから駒つなぎの名がついています。いつもどこかで見ていたような気がするのにさてとなるとお目にかかれず、村はずれの川のそばでやっと見つけました。







   『風の王国』第一巻公開中(第一部の絵はとっても下手ですがめげないで。だんだんマシになります。)