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草がともだち(まんがのえんがわ)

草むしりの仕事さえなければ、
と思いつつ、草むしりが嫌いではない。
でも草むしりから開放されて漫画を描きたい。

ボントクタデ

2009-09-26 13:50:35 | 野の花・秋





 ボントクタデ(タデ科・9月11日~16日撮影)

 昨日掲載したヤナギタデと同じ池で撮りました。ボントクはボンツクつまり愚かと言う意味で、ヤナギタデに似ていて辛味が無いところからついた名です。

 穂先が垂れて、淡紅色の花をつけ、赤みを帯びた茎と明るい緑の葉に映えて非常に美しい。





 これを見ていると白い花のヤナギタデと間違えることはなさそうに思えます。ただし、上の写真はボントクタデの中でもミス・ボントクタデと呼びたいような群落。見渡すと、これほど色鮮やかでなく地味なボントクタデも多く、本当にヤナギタデと紛らわしい。結局葉を噛んでみて辛ければヤナギタデ、辛く無ければボントクタデ、と見分けるしかないようです。





(別の池で9月24日撮影)
 上はまだしも下のものは本当に地味でした。このように葉に八の字の紋があるのが普通のようですが、先のミス・ボントクタデには紋がありません。











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ヤナギタデ

2009-09-25 13:25:16 | 野の花・秋





 ヤナギタデ(タデ科・9月24日撮影)

 主に水辺に生えるタデ。これはカキツバタの栽培池で見つけました。イヌタデなどに比べて花がまばらで穂の先が垂れ下がり、葉が柳に似ているのでヤナギタデと呼ばれます。

 噛むと爽快な辛味があり、料理に使われるタデは皆このヤナギタデの変種。刺身についている赤くて辛い小さな葉はこの類のタデの双葉です。単にタデといえばこのヤナギタデのこと。辛さにしびれた舌をシーハーさせていると、“タデ食う虫も好きずき”という言葉が沁みてきます。

 明日掲載予定のボントクタデとよく似ていて紛らわしいのですが、辛味のあるなしで見分けられます。




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ヤブマメ

2009-09-24 13:48:06 | 野の花・秋







 ヤブマメ(マメ科・9月24日撮影)

 ようやく撮影に成功。花は長さ1.5センチ位の小ささですが、美しいものです。地上に咲くこの花とは別に地中に閉鎖花を付け、とりあえず来年も同じ場所を確保するちゃっかり屋さん。


   あれ、ヤブマメって前に掲載したような気が・・・と探したらやっぱりありました。去年の10月13日に掲載して忘れてたんです。これからこんなことがよくありそうです。前の写真のほうが花のつき方がよく分かるのでリンクを付けておきますね。

   http://blog.goo.ne.jp/hikawa_001/d/20081013






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ベニバナボロギク

2009-09-17 12:14:18 | 野の花・秋





 ベニバナボロギク(キク科・2,3枚目は08年7月31日、1,4枚目は09年9月16日撮影)

 アフリカ原産で戦後に日本に来たようです。古い図鑑には載っていません。高さ60~70センチにもなる大型の草。花は管状花ばかりなので、咲いていても半分すぼんでいるように見えます。暗い赤で首うなだれた姿が特徴的で、一度見たら忘れません。葉はおひたしにして食べると春菊に似た香りで美味しいとか。

 綿毛が絡まってボロをまとっているように見えるという意味で“ボロ菊”の名があります。が、ファインダーをのぞくと、純白の綿毛は長くつややかで、思いがけない美しさです。










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ヨウシュヤマゴボウ

2009-09-15 11:11:22 | 野の花・秋





 同じ日に花を咲かせている株もありました。これは白く見えますが、もっと紫がかった花の咲く株もあるようです。





 ヨウシュヤマゴボウ(ヤマゴボウ科・2008年8月18日撮影)

 北米原産なので洋種ヤマゴボウ。アメリカヤマゴボウとも言います。20~30センチの高さでも実をつけますが、条件が合えば人の背を越えて2メートルくらいにもなり、茎も“木か!?”と思うくらい太くなります。大きく育った姿は伸びやかで美しい。

 熟した実を水に入れてつぶすと赤紫のきれいな液体になり、夏から秋にかけて子供の遊びにもってこい。ただ、“インクベリー”の俗名があるくらいで、服に染み付くようです。私が子供の頃には見かけたことは無く、これで遊んだことはありません。
 有毒植物ですが実は毒性が低く、昔はぶどう酒の色付けにこれを使う悪い商人がいたといいます。(山菜で山ごぼうと呼ばれるものはキク科の植物。ヨウシュヤマゴボウの根は食べられません。)


 去年の写真ですみません。カメラが使えない状態なので、未掲載だった写真の整理にかかっています。





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キツネノマゴ

2009-09-09 11:16:03 | 野の花・秋





 キツネノマゴ(キツネノマゴ科・9月9日撮影)

 高さ10~40センチ。どこにでも普通に見られる雑草ですが、我が家の近辺には意外に少ない。自宅の庭以外であまり見た記憶がありません。

 茎が四角なのでシソ科と間違えていました。ゴマノハグサ科にも茎が四角のものが多いのですね。花はよく見るときれいですが大きさが1センチも無いので、全体の印象は地味です。上唇の先に茶色っぽい丸いものが見えているのが2本の雄しべ。名前が可愛いので由来を知りたいところですが、全く不明のようです。





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アオツヅラフジの青い?実

2008-11-21 16:08:10 | 野の花・秋





アオツヅラフジ(=カミエビ、ツヅラフジ科)

 青い実がなるからアオツヅラフジだと、ずっと思ってました。その割に目立たない青だなと。違ってました。木本性のツルが一年目は緑色をしているからアオい茎のかずら(=つづら)という意味でアオツヅラフジでした。

 私の持ってる古い“牧野新日本植物図鑑”にはアオツヅラフジの名がありません。アオツヅラフジはカミエビの名で載っていて、オオツヅラフジがツヅラフジの名で載っています。ああややこし。後に整理されたんでしょう。

 どこにでも生えているように思いますが、雌雄異株なので実を見ることは案外少ない。粉をふいたような紺色の実が付きます。

 全体が細かい毛に覆われ、ツルはあまり太くはなりません。たいして高いところへは上らないようですが、2年目からは茶色の茎になって、木本ですからいつまでも残ります。

 このツルが意外に手ごわい。山の畑の生け垣に被さった何年来のアオツヅラフジと格闘したときは指の関節が熱を持ちました。盆栽仕立てにして楽しむ人もあるようですが、とても植える気にはなれません。

 牧野図鑑にはオオツヅラフジのツルで編んだかごを“つずら”(=つづらこ(葛籠))と呼ぶ、とありますが、アオツヅラフジのツルでも編めるだろうと思います。




   
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すき焼きにヤマノイモのむかご

2008-11-20 17:09:47 | 野の花・秋





ヤマノイモ(ヤマノイモ科)

 見つけると、食べても食べなくても採りたくなるのがヤマノイモのむかご。たいてい手の届くちょっと先に一番大きいのがあって、採ってやろうとツルを引くとホロリと落ちて草に紛れてしまう。小さいころから何度くやしい思いをしたことか。

 上の写真はアケビか何かのツルにからまったもの。下の写真は梅の枝にからんだものです。

 自然薯(じねんじょ)と呼ばれる地中の芋は、毎年太るのかと思っていたら、地上部分を養うために縮んでいって、秋、また新しいイモができるそうです。地中の芋と、むかごと、花を咲かせて作るタネ(うちわを三枚くっつけたような実の中に入っています)と、三種類の方法で子孫繁栄を図るがめつい奴!

 さて、集めたむかごをどうやって食べよう?実家で炊いたむかご御飯は不評でした。思いついて、すき焼きに入れてみました。

 肉の間に もとい 糸こんにゃくとネギとエノキダケのあいだに不気味に見え隠れするどす黒いイモ。誰も手を出さないまますき焼き終了。

 入れた責任で、ごちそうさましてから一個食べてみると・・・

 「おいしい!」

 うさんくさそうにしている息子と夫にも無理やり食べさせると
 「これはおいしい!」
 「お母さん、どこで採ってきたんや!?」

 甘辛く味のついた皮をプチッと噛むと中は真っ白、むっちりモチモチのホクホクで里芋よりきめが細かい。息子は立て続けに口に放り込んでいました。ヤマノイモさん、来年もたくさんむかごを付けてね(*^_^*)





   
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野原の赤い実(ヒヨドリジョウゴ)

2008-11-19 16:10:52 | 野の花・秋





ヒヨドリジョウゴ(ナス科)

 ヒヨドリジョウゴが真っ赤に色づいてきました。日に透かすと透き通りそうなみずみずしい赤です。いかにもおいしそうですが、ソラニンとかいう神経毒を含んでいて、食べられません。

 熟した実をつまむと簡単につぶれて、ジュースのような赤い液体と、たくさんの白い種が出てきます。熟す前の実は濃い緑。

 やや毛深く見えるのがヒヨドリジョウゴの葉で、つやつやしているのは下になったお茶の木の葉です。つる草といってもあたりを覆い尽くすほどではなく、やや控え目なところがなおさら可愛い。

 見るたびにシャッターを切ってしまいますが、なかなか思うように撮れません。辺りがすがれて、枯草の中にこの実だけが残ったらまた撮ってしまいそう。

 10月9日の記事にヒヨドリジョウゴの花が載っています。

      http://blog.goo.ne.jp/hikawa_001/d/20081009





   
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野原の赤い実(サネカズラ=ビナンカズラ)

2008-11-18 11:09:57 | 野の花・秋





サネカズラ(=ビナンカズラ、マツブサ科)

 あると信じて探したらありました。しかもすぐ近くに。

 サネカズラ、別名ビナンカズラ。実(さね)が美しいカズラだからサネカズラ。皮をつぶして水を加えた粘液を整髪料にしたから美男カズラ。昔はモクレン科でしたが、今はマツブサ科ができてそちらに分類されています。

 中心にある丸い台が花托(かたく)。周りについた液果が落ちると花托だけが残ります。

 関東以西の暖かいところに自生し、ツルが交差する様子から“逢う”の枕詞として古くから歌にも詠まれてきました。

  
   名にし負はば 逢坂山のさねかずら

      人に知られで くるよしもがな

              三条右大臣 (後撰集)百人一首25


 初めて見つけたのは○十年前、宮内庁管轄の御陵の森のはずれ。名前も奥ゆかしく、西日を浴びて輝くサネカズラの実に、こんな美しいものがあったのかと感嘆しました。

 それが自宅から数分の空き地にざくざく実っているのを見つけてしまうと、少々ありがたみが薄れたような(笑)でもこんなに近くにあるなら、来年は夏に咲くという花を見てみたいものです。

 
(最初の画像をクリックするとオリジナル画像が見られます)




   
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