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なぜ経営者たちはこぞってジムに通っているのか

2022年12月26日 10時02分25秒 | 経営

ランニングやウォーキング、ジム通いなど、身体を動かす習慣を持つ経営者は多いという。しかも、単に健康のためだけの理由ではないようだ。フリーのインタビュアーとして、経営者や起業家、メダリストなど各界のトップランナー3000人超に取材してきた上阪徹氏の新著『マインド・リセット』からの一部抜粋で、一流の経営者たちに学ぶ、運動などの効用について解説する。

写真はイメージです Photo:PIXTA
写真はイメージです Photo:PIXTA© ダイヤモンド・オンライン

経営者が身体を動かすのは

健康のためだけではなかった

 2022年の夏から、私は雑誌『週刊現代』(講談社)で、大企業の経営トップが登場するインタビュー連載を担当しています。タイトルは「社長めし」。総合週刊誌ですから、経済誌とは違う切り口で経営者のパーソナリティを伝えよう、との狙いで「食」というテーマで話を聞く企画です。

 毎回、錚々たる顔ぶれの経営トップに取材をするのですが、改めて感じるのは、運動を意識している人の多さです。朝ご飯の話にからめて、多くの経営者がウォーキングをしたり、ランニングをしたりしている話をしてくれます。

 身体を動かすことは肉体的な健康につながることは想像できるわけですが、経営者たちはそれだけを期待しているわけではないようです。身体を動かすことで、脳も活性化することがわかっているのだと思うのです。

 
本コラム著者・上阪徹氏の新著
本コラム著者・上阪徹氏の新著© ダイヤモンド・オンライン

 ウォーキングやランニングだけでなく、トレーニングジムに通っている経営者も少なくありません。どうしてジムに通うのか、という私の質問に対して、ストレートに「アイデアや戦術が浮かぶから」と答えてくれた経営者もいました。先に、企画やアイデアは脳が油断しているときに出る、と述べましたが、身体を激しく動かすことで脳を空っぽにし、油断させてアイデアを出させよう、と考えているのでしょう。

 実は私も、20年ほど前から週末にランニングをしています。運動不足から何かやろうと思ったときに、自宅マンションの前に、川沿いに延びる絶好のランニングコースがあり、走ってみることにしたのでした。やってみると、これが何とも心地よかった。走っている間はもちろん苦しさもあるのですが、たっぷり汗をかき、たくさん酸素を吸い込み、予定通りに走り切ったあとは、何とも言えない充実感があります。

 ランニングをするのは、だいたい週末ですが、天候や予定が入ったりして走れないと、どうにも翌週、仕事の調子が上がらないような気になります。脳が気持ちよく働かない気がしてしまう。それくらい、ランニングの効能を意識するようになりました。

 最近は、ときどき平日の夜にウォーキングも取り入れています。これまで、ウォーキングはしてこなかったのですが、経営者の方々があまりに気持ちよさそうにウォーキングの話をするので、自分でもやってみようと思ったのです。

 すると、ランニングとはまた違う気持ちよさがありました。最初は暗くて見えなかった周囲の光景に、目がだんだん慣れてきて、見えてくるようになり、同じコースでも昼間とはまるで違う世界が広がっていることに気がついたのです。多くの経営者が実感している通り、判断力や集中力のアップという点でもお勧めです。

 

グローバル企業トップの

3分間瞑想習慣

 身体を動かすことと同時に、呼吸の大切さについて語ってくれた外資系企業のトップがいました。実はグローバル企業のリーダー層には、瞑想や座禅、ヨガをやっている人が少なくないそうです。ご本人も毎朝3分間瞑想をしている、と語っていました。

 彼によると、身体を動かしていないのに、急に呼吸が速くなるのは、何らかの異変が心身に起きているシグナルなのだそうです。そこで、気持ちを落ち着かせるために、深呼吸をする。普段はほとんど意識することがありませんが、呼吸の持つ効能は、実はとても大きいのです。自律神経を整え、リラックスできる。気持ちを落ち着かせられる。だから、あえて呼吸を意識してみるといい、と彼は言っていました。

 たしかに、呼吸をきちんと意識している人は、あまりいないのではないでしょうか。深い呼吸をすることで、脳や身体、心にもプラスを与えられる可能性が高いとすれば、やってみる価値は大いにあると思います。

 瞑想にもいろいろな方法があるようですが、前述の経営トップが語っていたのは、呼吸に意識を巡らせること、でした。ゆっくり呼吸をして、その呼吸に意識を集中させる。そうすることで、頭の中にあるいろいろなことをリセットしていく。呼吸に意識を集中させることで、脳を空っぽにしていく、ということです。

 朝、家を出る前に短い時間でも瞑想をすることで、頭がスッキリして、心が落ち着くのだ、と語っていました。

 教えられた通りに、私も実際にやってみたのですが、たしかにゆっくり呼吸をして、そこにしっかり意識を向けるだけで、頭の中が空っぽになる感覚がありました。

 余計なことが何も浮かばない。まさに、心が鎮まるという状態です。

 

「急がない時間」をつくって

意識的に脳を休ませる

 考えてみれば、あえてそうした時間を持とうとしなければ、日常は急いで進んでいきます。予定を組んでいたとしても、どうしても「あれをやらなきゃ」「これをやらなきゃ」に意識が向かう。そんな中で、呼吸を整えることに時間を使い「急がない時間」をつくり出すのです。そして、脳を休ませる。

 脳は眠っている間も、働いていると言われています。だから、夢も見るのです。

 そんな中で、意識的に脳を休ませることができたら、これは脳にとっても大いにプラスになるはずです。

 朝、会社に向かう前の時間でも、夜寝る前でもいい。呼吸を整え、呼吸に意識を集中させて数分間の瞑想をするのは、とてもいい習慣です。海外のエグゼクティブたちが、取り入れるわけだと思いました。

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