ダークフォース続き(仮)新規です

ダークフォースDFと続きに仮セカンド。
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ためぞう II フルスロットル! 「チョコレートデイ。」

2015年02月14日 15時52分25秒 | ためぞうの冒険(ダークフォース セカンド?仮+未定)
ためぞう II フルスロットル!


   「チョコレートデイ。」



ためぞう「・・・冒険したい、今日この頃。


     『ためぞう II 』 って、

     『 I 』は、古蔵さんなの?」


 ためぞうは、今日は気の合う仲間たちと、

 一緒にいます。

 シオン君を連れて来ると、ややこしい事になるので、

 主に、ゲーム仲間で集まっています。


 集合場所は、デパートのある駅前です。


A氏「決戦の時は来たなりぃ!

   我ら、今年こそは、

   義理でもいいんで、夢の彼方へ行ってみたいでござるよォ!!」


B氏「熱いバトルなんだな。

   この戦いには、確実に勝ちまくってるヤツと、

   平穏な日常を送ってる者たちとの間で、

   見えないフィールドが発生しているんだな!」


J氏「ああ、その通りだぜ。

   オレも長年の経験の中で、

   この日を思い出した事は、一度もねぇ。


   なんて、記憶に残らねえ激しい一日なんだ!」


 それぞれに好き勝手言っていますが、

 みんな、置いてけぼりはイヤなのです。


 生まれた日は違えども、

 貰える時は出来れば一緒に、

 貰えなくとも、共に明日を目指して、来年を待つのです。


ためぞう「チャレンジャー諸君、よくぞ集まってくれた。


     オレも、どちらかといえば、

     チョコレートって何ですか? と、

     問いたくなる部類に位置している。


     だからこそ、あえて言おう!

     我らの結束は固い。


     貰えなくたっていい、

     ただひたすらに、全力で、駆け抜けて行こうぜッ!」


 彼らには、熱い友情こそありますが、

 作戦は特にありませんでした。

 奮い立つ勇気を胸に、ただ前へと進み続ける。

 そんな冒険野郎でありたかったのです。


 その時です、

 デパートの前に、牛乳大好きリンカさんが通りかかりました。

 時刻は、午後一時くらいになります。


リンカさん「こんにちはー。」


冒険野郎たち「こんにちはー。」


リンカさん「今日は、チョコレートの日ですね。

      みなさん、よかったらコレをどうぞ。」


 するとリンカさんは、

 いろんな色紙に包装された、今日の日の為のアレを、

 冒険野郎たちに、手渡しました。


リンカさん「ゲーセンで、また遊びましょうね。」


 リンカさんは、にこやかに微笑みながら、

 その場を後にしました。


A氏「ミッションコンプリートォ!!

   リンカさんが、エンジェルに見えたでござるよ。」


 冒険の幕は下ろされました。


ためぞう「リンカちゃん、ありがとう!


     でも、幕引きはええよ・・・。」


B氏「想い出メモリーには、バッチリ記録済みなんだな。


   あんないい子がいると思うと、

   自分まで、優しさに溢れてくるような気がして、

   不思議な気持ちなんだな。」


J氏「さすがは、期待の新人リンカちゃんだぜ!

   義理でも何でも、

   貰っちまった、この胸の高鳴りは、

   どーにも抑えきれねえぜッ!


   どーせ、本命を誰も渡せねえ事くらい、

   ためぞう氏だって、予想できるだろう。

   つまり、これで一番なんだよ。」


 J氏のぶっちゃけは、的を得ています。


 良く考えなくても、ためぞうの知り合いの中で、

 本命のチョコを渡せる女性なんて、想像がつきません。


 冒険野郎たちは、各々、満足げに、

 その場を立ち去っていきました。


ためぞう「・・・。

     なんか、あっけなく終わってしまった。


     壮大なスペクタクルもなく、

     ピンチも特になく、

     ちっちゃいが、美少女である事には間違いない、

     リンカさんから、ありがたい宝物を頂いてしまった。」


 フルスロットルで気合を入れて、

 今日の日に挑んだためぞうでしたが、

 十分な目標を達成したので、

 ちょっと、ふにゃんとなって、

 デパートの前にある、大きな公園へと向かいました。


 柔らかな陽差しに包まれながら、

 ベンチで緑を眺めるのもいいものですね。


 ためぞうは、携帯座布団とか持ち歩いているので、

 冬のベンチに座っても、ほんのり暖かいです。


 この公園のちょっと先に、ファルさんが勤めるお花屋さんの、

 裏口があります。

 そちらから、ためぞうに気が付いたファルさんが、

 ためぞうを見つめていますが、


 ためぞうは、ぼーっとしているので、

 その視線には気が付きません。


 ファルさんが今日の日の為に用意した、

 当たり障りのない、義理っぽいチョコの包みを、

 お店の中に取りに行った

 まさにその時です!


謎の声「サイクロン=ハリケーン=タイフーン=ジェット=イナズマボンバー!!」


 油断100%のためぞうに、

 突然、ラリアット系のワザが襲いかかります!


ためぞう「!? やばいっ。」


  ガキーーン!


 謎のラリアットを受け止めた影があります。


ためぞう「ふ、古蔵さん!?」


古蔵さん「ネコのマスクのマスクマン。

     宅配サービスの古蔵です。」


 謎の声の正体は、ためぞうの上司のセリカさんでした。


セリカさん「ククッ、さすがは元祖ためぞうの、古蔵さん。」


ためぞう「ややこしい事言うなよ、セリカさん。

     で、何しに来たの?」


 セリカさんは、ためぞうを指差してこう言い放ちます。


セリカさん「私は、チョコレートを義理でも誰にも渡さない!

      おこずかいが減るから。


      でも、ためさんの物は、私の物な気がするのです。

      諦めて、渡しなさい!

      幸せは分かち合うものだと願うのです。


      だから、ください。」


 ファルさんが包みを取って戻って来ると、

 ためぞうに、何かよくわからないピンチが訪れていました。


セリカさん「一応、聞くけど、

      古蔵さんも、例のアレ、持ってる?

      チョコっぽいヤツ。」


古蔵さん「・・・今朝、不意にリンカちゃんに貰った。


     古蔵さんとしては、

     かなり感動的なイベントだったので、

     後で、アパートに帰ったら飾ろうかと思っています。」


セリカさん「お前もターゲットじゃーーァ!!


      二人まとめて、マットに沈めてやるわッ!」


  コンッ!


 ゴングがなりました。


 ためぞうも、古蔵さんも、

 見えないリングの中にいます。


ためぞう「セリカさんは、チャレンジ力、ハンパないな。」


古蔵さん「このリングっぽいとこを出ると、

     どうなるの、ためぞう君?」


 セリカさんは、木の枝を使って、

 地面に四角いリングを描いています。


ためぞう「・・・もう古蔵さんとは、逢えない気がする。」


古蔵さん「そんなにヤバイんだ!?」


セリカさん「オリャー! 無駄口聞いてるんじゃねーぞォ!


      行くぜ、最終奥義!」


ためぞう「古蔵さん、本気だせ!

     ネコマスク取られて、国に強制送還されるぞ!!」


 セリカさんのサンダーストライク=トルネードスピン!


 → 古蔵さんは、遥か上空へと巻き上げられた!


古蔵さん「つよ!?」


 セリカさんのグランドスラム=ジャイアントボム!


 → おおっと! これは、一気に決着か!?


 ためぞうは、トータスの構え III を発動!


 → 古蔵さんのダメージを98%ブロックした。


 → 古蔵さんに、9800ダメージ!!


古蔵さん「やべぇよ!!

     オレ、HPあと200もねえよ!」


ためぞう「セリカさんは、実力だけは大魔王だから。

     古蔵さん、オレとタッチな。」


 古蔵さんは、青コーナーから、ためぞうを応援している。


セリカさん「ためさんとて、手加減はしないよ。

      いい試合しようぜッ!」


 遠くから見守るファルさんは、

 セリカさんが男前に見えました。


ためぞう「・・・プロレス中継をほぼLIVEで見まくってる、

     セリカさんの技術は、本物だ。


     こんな所で、使いたくはなかったが、

     オレも本気以上の力を見せるしかあるまいッ!」


 ためぞうは、オーバーアクセルの構え!

 ニトロのチャージは万全だ!


ためぞう「フルスロットルで駆け抜けるぜッ!!」


セリカさん「ドリャー!

      最終奥義 マーク II !!」


ためぞう「いくつ、最終奥義持ってんだよッ!」


 ためぞうは、高速でコーナーをドリフトしています。

 パワーでは、セリカさんとは勝負にならない為、

 テクニカルなアクロバット技で、応戦しています。


 ためぞうのドロップキック! → セリカさんに弾かれた!


ためぞう「(早く奥義を撃って来いよ、

      オレのスピードを捉えられるならな!)」


 公園で激しいバトルが繰り広げられていますが、

 フィルター機能で、周りの人には、

 じゃれ合ってるようにしか見えません。


 お前ら、青春してるな! って感じで、普通の人には見えています。


古蔵さん「最近のバトルは、ここまでエボリューションしていたのか。

     古蔵さんも、マスク取られないように、

     気をつけんといかんですな。」


 セリカさんに、ためぞうは腕を捕まれました。


セリカさん「行くぜッ、最終奥義ッ!!」


 刹那、ためぞうの姿がドロンと消えて、葉っぱになります。


セリカさん「!? 変わり身の術だと!」


 すかさず、ためぞうは、

 セリカさんの背後に回り込み、ジャスティス=スープレックスを放ちます!


 ふわっとセリカさんの身体が宙を舞うと、

 勢い良く両肩が、マットにホールドされる!


古蔵さん「3・・・2・・・惜しいッ!」


ためぞう「古蔵さん、さっさとスリーカウント取ってよッ!」


 ピンチをチャンスに変える!


 そんなセンスの持ち主であるセリカさんの、

 幻の大技がためぞうを捉えます!


セリカさん「エンシェントドラゴン=マジェスティック=タイガーバックブリーカー!!」


 轟音と共に、ためぞうはマットに沈みました。

 ためぞうは、燃えカスみたいになっています。


セリカさん「早く、リングにあがっておいでよ、

      古蔵さん。」


古蔵さん「むおぉ・・・、マジ無理だって!


     あんた、どんだけ強いんだよ!!」


 そこに、さりげない感じでファルさんが現れました。

 これまた、さらっとためぞうの戦闘不能状態を回復します。


ファルさん「こんにちはー。


      はい、セリカさん、チョコレート。」


 セリカさんは、ファルさんからチョコの入った包みを受け取りました。


セリカさん「え!? 貰っちゃっていいの?」


ファルさん「最近は、女子同士でもチョコを送ったりするんですよ。

      お花のギフトとかも多いですね。」


セリカさん「か、感動した!

      あげるものなくて、ゴメンね。


      では、遊びに行ってきます!」


 セリカさんは、嬉しそうに街へと消えていきました。


古蔵さん「ファルさん、助かったよ!」


ファルさん「ええ、何よりです。


      これ、よろしかったら、

      お二人にもどうぞ。」


 ファルさんは、ちゃんと二人の分の包みも持ってきてくれていました。

 今日は一段と、ファルさんがフローラルに香っている感じさえします。


ためぞう「あ、ありがとうございます!」


古蔵さん「オレ、ファルさんを誤解してたよ。

     オレの事、倒したくて仕方がなかったんじゃないのネ。

     宅配のバイト、頑張ってて良かったよ!」


ファルさん「本国でのいざこざは、ここへ持ち込むのは、

      控えたいと思っております。


      (義理感は否めませんが、

       ためぞうさんに渡す事も出来ましたので、

       一安心です。)」


 ファルさんは、ちょっとご機嫌な感じでお仕事に戻って行きました。


古蔵さん「ねえ、ためぞう君。

     ファルさんとこの、ラウエルさんを下さいって聞いたら、

     どんな感じかな?」


ためぞう「・・・古蔵さん、一途がどうのこうの言ってなかった?

     多分、古蔵さんは滅ぶね。


     そして、ローゼさんのお兄さんの一世さんの時代が訪れるかな。


     てか、この前は、事務の鈴木さんがいいとか言ってなかったっけ。」


古蔵さん「お! 急な配達を思い出したので、

     ドラゴン魚市場に行ってみる。


     ためぞう君、またね。」


 古蔵さんの、あの分かりやすい所からも、

 ためぞうは、何かを学ばなければいけないと思いました。


ためぞう「・・・フルスロットル出来てないしなぁ。」


 ためぞうは、道の駅ドラゴンの方を手伝いに行くと、

 エストさんに、チョコをねだられたので、

 駄菓子屋さんから、ザ・ビックチョコを買ってあげて、

 夕方、エリスねーさんの家に戻って来ました。


シオン君「ねえ、ためぞうさんっ!」


 ジャージ姿とはいえ、いきなり出てこられると、

 びっくりするほどの、美少女ぶりのシオン君です。


ためぞう「お、おう。

     何かあったの?」


シオン君「エリスさんの家って、よくサフィリアさんが訪ねて来るんだね。


     アリス姉さんが、

     ためぞうさんとの共同生活を勧めてきたのも、

     これが理由だってわかった気がしたんだ。」


 シオン君は、都合のいい勘違いをしていますが、

 それで幸せなら、ためぞうはいいんじゃないかと思いました。


 シオン君は、お隣さんのレイカさんに

 手作りチョコレートの作り方をならって、

 それを、サフィリアさんに渡して、テンションが上がっているようです。


シオン君「エリスさんとか、いっぱい女子から貰ってたんで、

     女子同士で渡し合えるって、

     いまのボクの立場からすると、

     とっても、助かっちゃった。」


 はにかむ笑顔がとても可愛い、シオン君です。

 ためぞうは、ここで誘惑されてはいけないと、

 心の中で、般若心経を唱え始めました。


ためぞう「(・・・そうか、シオン君は、

      サフィリアさんがいるから、

      こっちに来たんだな。


      これは、ためぞうを含め、

      レオクス師匠や、セバリオスさんにも、

      一つの未来へのルートの危機でもあるわけだ。


      好感度、2000とか言ってたもんな・・・。)」


 そこで、ためぞうはアリサ副会長のワナに気付きます。


ためぞう「(はっ!?

      事情を知るオレが、シオン君を攻略しないと、

      サフィリアさんルートが消えるどころか、


      レオクス師匠とセバリオスさんの、

      ねーさん争奪戦に発展しかねないのかッ!


      ためぞうは、いい様に操られているな・・・。)」


 ためぞうは、知力3と得意のとんちで、

 状況の改善策を考えます。


ためぞう「・・・ぜぇぜぇ。


     知力が不足しすぎている。」


 息を少しだけ荒くしたためぞうに、

 シオン君はこう言いました。


シオン君「ためぞうさんの分のチョコレートも作ったんだよ。

     美味しく出来ているか自信はないけど、

     良かったら、受け取って下さいねっ。」


 ためぞうは、もうへろへろです。


 そういう方向に持っていった、レイカさんとアリサさんは、

 隣の家の窓から、成り行きを見守っています。


レイカさん「なんだか、どきどきしちゃいますね。」


アリサさん「レイカさんとは、通じ合える何かがあると思っていました。

      ご協力に、感謝!」


レイカさん「あ、いえいえ。

      私も、女学院に通っていたものですから、

      その気持ち、分からなくはないのです。」


 知力が99+1もある、レイカさんは、

 些細なウワサなどに誤魔化されません。


 シオン君の事を、ちゃんと理解した上で、

 世間勉強の最中なのです。


 その時です、

 セバリオスさんとレオクスさんが、

 一緒に、エリスねーさんの家にやって来ました。


セバリオスさん「やあ、ためぞう君。

        アリス会長さんの妹さんの教育係っぽい事を、

        頼まれたみたいだね。


        確かに可憐な百合の花のように美しいね。」


レオクスさん「あ、どうもレオクスです!

       会長さんには、いろいろとお世話になっていますので、

       良かったら、何でも言って下さい、

       シオンさん。」


シオン君「あ、ありがとうございます。」


 シオン君が、ペコリとあいさつをすると、

 セバリオスさんとレオクスさんは、にこやかに手を振りました。


アリサさん「レオクスさんとシオン君、

      これは、なかなかいいと思いませんかッ!


      フルスロットルでイッちゃいますよー!!」


レイカさん「あ、ええ・・・。

      なるだけ、アリサさんのノリに付いていけるように、

      頑張りたいと思います。」


 セバリオスさんのリムジンから、セリスさんが降りてくると、

 セリスさんは、まるで魂のこもっていないような、

 無機質な瞳で、お隣さん家の窓の二人を見つめます。


アリサさん「!?」


レイカさん「おぉ・・・。」


 セリスさんの付けている、カラーコンタクトの片方が、

 するりと地面に落ちていきました。


 右目はエメラルド、そしてコンタクトが剥がれ落ちた左目は、

 真紅とも言うべき、鮮やかなルビーの煌きを放っています。


アリサさん「(こ、こわ・・・。)」


レイカさん「(セリスさんが、何かを話してくる前に、

       おとなしくした方がいいと、

       心の声が告げている気がします。)」


 セリスさんは、無表情な笑みを浮かべて振り返ると、

 今度は、人が変わったように、

 コンタクト落としちゃったですー! と、

 慌てる素振りをしてみせた。


セバリオスさん「ほら、これだろう?

        ちゃんと綺麗に洗浄しないとダメだぞ。」


セリスさん「はーい。」


ためぞう「へぇー、セリスさんって、両目の色が違うんですね。

     なんかカッコイイっす。」


セリスさん「そうですかー?

      では、このまま、行っちゃいましょうか。」


 セリスさんは、そう言って、

 再度、窓の奥の二人を見つけると、

 魂のカケラも無い、その無機質な視線を送った。


アリサさん「(お願い、カラコン付けて!)」


レイカさん「(・・・エリスさんの事については、

       協力させていただきます。)」


セリスさん「ちょっと、車に積んである、

      洗浄キットで洗ってきますね。


      はい、ためぞうさん、

      シオンさん、板チョコでーす。」


ためぞう+シオン君「あ、ありがとうございます!」


 シオン君は、セバリオスさんとレオクスさんに、

 ちょっと見惚れています。


 こういう人になりたいと目標に出来る、

 それぞれの良さを秘めた王者と王子様のように見えたのです。


セバリオスさん「ためぞう君、

        エリス、帰ってきてるの?」

ためぞう「呼んでみますよ、


     ねーさん、いるんだろう!」


 家のこたつの中から、エリスねーさんが出てきました。


エリスねーさん「お、セバリオスじゃん。

        レ、レオクスさんもいるんだ・・・。」


 今日は、チョコレートの日。


 エリスねーさんは、レオクスさんをチラ見して、

 照れています。


セバリオスさん「今日といえば、渡すものがあるんじゃないか?

        当然、アレを受け取りに来たわけだが。」


レオクスさん「ちょ、ちょっと、セバリオスさん。

       む、無理を言っては。」


 シオン君は、セバリオスさんを男らしい、

 勇気のある人だと、関心しています。


エリスねーさん「ア、アレだよな。(・・・やばいぞ、用意してないぞ。)


        ちょっと、待っててくれ。」


 エリスねーさんは、一度家に入ると、

 勝手口から外に出て、

 ママチャリかっ飛ばして、デパートに向かいました。


 ためぞうはそれを察して、

 セバリオスさんたちと、時間稼ぎを始めました。


ためぞう「ねーさん、わりと探し物に時間かかる方なんで、

     良かったら、こっち来て茶でも飲みませんか?」


 ためぞうは、庭のキャンプで冒険に向けた訓練をしているので、

 炭火で、普通にお湯とか沸かしています。


 レジャー用の折りたたみ椅子をテーブルに三つほど設置して、

 急須に、お湯を注ぎました。


セリスさん「まあ、とばりの下りる空を眺めながら

      いただくのも、いいものですねー。」


 セリスさんは、エリスねーさんのピンチを察して、

 美味しそうに、緑茶を頂いています。


セバリオスさん「エリスが要領が悪いのは、

        今に始まったことではないので、


        アレを買って来るまでの間、

        ゆっくり待たせてもらうよ。」


レオクスさん「・・・な、何を言ってるのかわからないなぁ。」


シオン君「ほんと、凄いです、セバリオスさん。」


 家の勝手口の方から、自転車のブレーキ音が聞こえると、

 息を切らせながら、エリスねーさんが表に出てきました。


エリスねーさん「やっと見つかったよ、

        ははは・・・ちょっと焦ったぞ。」


 結構、いっぱい買ってきているようで、

 ためぞうや、シオン君、セリスさん、ゆきはなさんの分までありました。


セバリオスさん「ありがとう、エリス!


        エリスは出来るヤツだと信じていたぞ。」


エリスねーさん「おう、任せろって!」


レオクスさん「感激です! ありがとうございます。」


セバリオスさん「では、用も済んだので、

        帰るとしようか、レオクス君。


        セリスは、残るのだろう。

        エリスの事は、よろしく頼むぞ、ハッハッハッ!」


レオクスさん「セバリオスさん、頼りになります!」


 セバリオスさんとレオクスさんは、

 ためぞう達にあいさつして、

 車で帰ってしまいました。


シオン君「セバリオスさん、男前ですね。

     いろいろ、勉強させてもらいます!」


ためぞう「あの人は、独特の個性だから、

     シオン君は、そのまんまでいいんじゃないか?


     (と、メガネの方のお姉さんは、期待していると思う。)」


 ためぞうは、冒険離れして久しいので、

 早く、勘を取り戻して、

 せめてタイトルくらいには、冒険を入れたいと思っていました。


アリサさん「ためぞうさん!

      躊躇わずに、トライ決めちゃってくださいッ!」


ためぞう「・・・。


     続け、オレの冒険の日々。」


                   つづく。
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