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日記 2・03 節分の日。

2015年02月03日 17時46分26秒 | 日記
 豆のチカラは、いいですね。

 健康にもいいのに、鬼まで払って、

 福まで招くという、


 素敵な話だと思います。


エリスねーさん「ためぞー、

        豆とかお面とか持ってる?」


 仕事上がりのエリスねーさんは、

 今日はOLのピンクの服で、こたつに入っています。


 クマの冬眠のような感覚で、基本、こたつの中にいる事の多い、

 エリスねーさんです。


ためぞう「うん、一応、大豆と落花生はあるよ。

     地域で投げる豆が変わるらしいんで、

     二種類用意してみた。」


エリスねーさん「ためぞーは、抜かりがないよな。

        でも、お面は無いの?」


ためぞう「ある。

     ただ、誰が着けるかが問題だな。」


 エリスねーさんは、MAX159kmで、豆を投げてきます。

 無邪気なのはいいのですが、

 加減を時々忘れてしまう、うかつなねーさんです。


エリスねーさん「うかつ者ですまん。

        私が、鬼をやるしかなさそうだなぁ。」


 ねーさんは避けテクも凄いので、まず1個も当たらないでしょう。


エリスねーさん「い、行き詰ったな・・・。」


ためぞう「取りあえず、神社の豆まきの方に行ってみないか?

     素人のオレたちでは、

     豆の真のチカラを得る事は難しい。


     プロである、神主さんたちに学んで、

     次の機会に備えよう。」


エリスねーさん「そ、そうだよな。プロの方達だしな。

        体験学習は大事だと思う。」


 ためぞうと、エリスねーさんが近くの神社に行こうとすると、

 家の前に、セバリオスさんのリムジンがやって来ました。


セバリオスさん「エリスが神社に行くと聞いて、

        迎えに来てみた。」


エリスねーさん「はええな!」


セバリオスさん「ああ、会話はためぞう君のトランシーバーから、

        筒抜けだったからね。」


エリスねーさん「私に、プライベートは無いのか・・・。」


 車には、すでに事務のセリスさんと、

 お隣さんのレイカさんが乗っています。


セリスさん「さあ、行きましょうよ、エリス様。」


レイカさん「の、乗せていただきました。」


 セリスさんとレイカさんは利害が一致しているので、

 知り合ったその時から、お友達になりました。


 元はセリスさんが暮らす予定だった家を、レイカさんが借りているので、

 大家さんである、セバリオスさんとも仲良しです。


 その輪に、剣帝の称号を持つ、エリスねーさんが加われば、

 鬼退治はおろか、大魔王も倒せる、かなり無敵な感じになります。


ためぞう「鬼退治行くんですか?

     自分がお役に立てるかどうかは、分かりませんが。」


エリスねーさん「ちげーよ。

        神社でありがたい豆をもらいに行くんだよ。」


 家の前でそう言っている内に、レオクスさんもやって来ました。


エリスねーさん「おお・・・レオクスさんも行かれるんですか。」


 エリスねーさん(23)は、王子ランク1位のレオクスさんに憧れています。

 普通に、乙女さんです。


 エリスねーさんに、レイカさんほどの勇気があれば、

 今頃、セバリオスさんの青春は終わっていたかも知れません。


セバリオスさん「ハッハッハッ、

        エリスにそんな勇気は、微塵もないだろう!


        もちろん、私もそちらの勇気な豆粒ほどもないがな。

        よし、いい福の豆をもらおう!」


レオクスさん「私も、その・・・ためぞう君の通信を聞いて、

       やって来ました。


       みんなに、いい福が来るといいですね。」


エリスねーさん「ノルン姐さんより、先にゴールインしたい!」


セバリオスさん+レオクスさん「(・・・受け止めてみせる!)」


 友情っていいですね、

 なかなか、愛情には変わらないと思います。


 ですが最近、レイカさんの登場で、

 みなさんの緩みきった糸も、

 たまにピーンと張るようになりました。


 純真な心と告げる勇気を持ったレイカさんが、

 ためぞうとエリスねーさんの隣にいるという事は、

 いつ、ハッピーフラグが立つか分からないからなのです。


 あの全知の書を持つローゼさん(知力限界値 MAX100)や、

 大陸最高クラスの賢者(知力98+10)であるセリスさんまでも、

 レイカさんの事を「恐ろしい子。」と意識しています。


セリスさん「(ええ、その実力の底がまったく見えないほどに、

       強大な力を感じています。

       きっと、世界にラスボスのような者がいるとしたら、

       このような方ではないかと推察します。


       ためぞうさんはどうぞご自由に。

       ですが、エリス様は渡すつもりはございません。)」


セリスさん「神社の豆まきに、行きましょー!」


 セバリオスさんのリムジンに乗り込んで、一行は神社へと向かいます。

 道中、セバリオスさんが、こんな話をしてきました。


セバリオスさん「温泉旅行、みんな行くよね?


        季節とか希望ある?」


エリスねーさん「そういや、福引きで当ててたね。

        連れて行ってもらえるんなら、いつでも。」


レイカさん「わ、私もよかったらお願いします!」


セバリオスさん「うん、是非来てね。」


 セバリオスさんは、中華まんを食べながら、

 おしるこを飲んでいます。


 ピザまんやカレーまんなど、好きなときに食べれるように、

 車に保温庫を取り付けました。


 ホット緑茶や、ホットレモン、

 おしるこも入っています。


セバリオスさん「最近、湯気の向こう側が見えるようになる為の、

        修行をやってるんだけど、

        なかなか、うまくいかないよね、レオクス君。」


レオクスさん「ぶーーーっ!!」


 レオクスさんが、大好きなホットレモンでむせました。

 慌てて、ハンカチで拭き取ると、

 もう一度、ホットレモンで喉の渇きを潤します。


セバリオスさん「ゆけむり温泉修行も大変なものなんだね。

        正月あたりから、食っちゃ寝している、

        エリスのたるんだバディの入浴シーンを、

        見てやろうと思っているのだが。」


エリスねーさん「たるんでねーよっ!

        つか、セクハラやめろよ。


        セバリオスって、こんなんだったっけ?」


 レオクスさんは、空気が薄くなっているようで、ちょっと呼吸が荒いです。


レオクスさん「は、早く、神社に着かないかなぁ。」


ためぞう「いま、標高どのくらいっすか?」


レオクスさん「うーん、7000m級の薄さだね。

       レジャー修行がこんなところで役立つなんて、

       人生は、わからないね・・・。」


 立派な神社の前に着きました。


 ためぞうたちは、車を降りると、

 賑わう人々に揉まれながら、

 何とか、豆まきの所までたどり着きました。


 レオクスさんは、イケメン王子なので、

 たどり着いた後も、おばちゃん達に揉みくちゃにされています。


おばちゃんA「ふ、福が来たね!」


 レオクスさんはいい人なので、抱きつかれたり、

 揉まれたりしても、嫌な顔一つせず、流れに身を任せています。


おばちゃんB「こりゃ、若返っちまうね。」


 ためぞうは、見抜きました。

 レオクスさんは、ただ触られているだけではなく、

 さりげなくデリケートな部分はしっかり守っています。


 さらに、神主さんたちが投げた豆を、長身を生かして、

 きっちりキャッチしています。

 その豆の入った袋を、おばちゃんたちに手渡しし、

 微笑んでいます。


 おばちゃんたちは、すっかりレオクスさんの虜です。


ためぞう「キャッチ・アンド・リリース!?」


 ためぞうは良く分からない事を言っています。


 セバリオスさんも、その長身でナイスセーブなキャッチを見せつつ、

 豆の袋を女子達に配っています。


エリスねーさん「さすが、セバリオスは出来るヤツだな!」


レイカさん「ありがとうございます!」


 華麗な美技で、豆をキャッチする二人に、

 ためぞうも負けていられません。


 すると、バイトの巫女さんの中に、

 サフィリアさんとレミーアさんがいる事に、

 ためぞうは、気が付きました。


 ためぞうは、キャッチャーミットを天高く構えます。


 レミーアさんは、すぐにためぞうに気が付きました。

 レミーアさんは、ためぞうのサインに首を振ります。


 ためぞうは、ストライクゾーンにミットを構えなおしました。


 刹那! 155kmの速球で豆がミットに投げ込まれます。


ためぞう「ストライク!」


 ためぞうは、カーブのサインを送りますが、

 レミーアさんは頷きません。


 再度、ミットをストライクゾーンに構えると、

 豆は吸い込まれるように、ミットへと投げ込まれました。


ためぞう「ストライクツー!」


エリスねーさん「おお、それ構えると、

        豆を投げ込んでくれるの?


        かして、かして!」


 キャッチャーが、エリスねーさんに交代しました。


 ミットを構えた直後に、156kmのストレートが、

 投げ込まれました。


エリスねーさん「すげー。


        しかも、あれだけ速いのに、豆がぜんぜん綺麗じゃん。

        なんでそんなの、投げられるの!?」


ためぞう「大豆と落花生のチカラなんだよ。


     ありがたい豆なんだから、そういう奇跡も起こるんだよ。」


エリスねーさん「キセキか・・・。


        いい響きだよなー。

        イソフラボンのパワーは、ハンパねーのな。


        落花生は、おつまみにいいんだよなぁ。

        なんか、夢が持てた気分だよ。」


 サフィリアさんが豆をまいているのに気が付いた、

 セバリオスさんと、レオクスさんは、

 その豆を一生懸命取っています。


セバリオスさん「いい汗かいてるよねー。」


レオクスさん「はい、まったくです。」


 サフィリアさんたちのバイトが終わるのを待って、

 みんなで、セバリオスさんの車に乗りました。


サフィリアさん「乗せてもらっちゃって、ありがとうございます!」


レミーアさん「ありがたいっす!」


セバリオスさん「いつでも歓迎だよ。


        ところで、何処まで送っていけばいいかな?

        エリスの家?」


サフィリアさん+レミーアさん「お、お泊りセット取りに行きたいので、

               学園寮経由でいいですか?」


セバリオスさん「うん、青春っていいよね。


        エリスが女子高生だった頃は、

        よく、私やセリスとお泊り会をしていた気がする。


        あの頃のエリスは、全然、ボインではなかったがね。」


エリスねーさん「捏造してんじゃねーよ!


        セバリオスなんかがいたら、小うるさくて寝れるものか。」


レミーアさん「・・・成長の余地ありなのかな。

       豆のチカラを信じてみようと思います。


       福は内ってなりたいです。」


 レイカさんは、おしるこを飲んでいます。

 なんだか、笑顔が可愛いです。


ためぞう「おしるこ、大好きですか?」


レイカさん「はい、とっても。


      こうやって、自然に受け入れてくれるみなさんが、

      本当に大好きです。


      私はもう、いい事がたくさんで、

      いつかこの想いを、誰かに届けてあげたいと・・・。


      あ、いえ、私も泊まりにいっちゃおうかな。」


 レイカさんは、思いました。

 まだわずかな時間かも知れませんが、

 触れてしまうことで、

 もう、かつての自分には戻れないという事を。


 彼らの最期の試練として、立ちはだかる役目が、

 急に重たいものに思え始め、

 出来るなら、予定されたそのシナリオを、

 どうにか変える事が出来ないかと。


 自分にこの世界を見せてくれた、永遠のアリスが、

 宰相のレイカに伝えたかった、

 変革というメッセージを、

 少しだけ、悟ったような想いがしました。


 今は、まだぼんやりとしていますが、

 そのぼんやりとした時間が、ずっと長く続けはいいと、

 ささやかに願うのです。


ためぞう「ねーさん家に、豆とお面があるんで、

     家でも豆まきやりましょうか。」


レイカさん「はい、よろしくお願いします。」


 変えられる人が目の前にいる。

 彼なら、きっと。


 そう感じられたのでした。

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