どこにでも棲息するハルジョン
自分は何者か2 “自分は自分で在る”
beagle元気に連れられ阿武隈川の辺を歩いている、と
ときどき、ひらめいたような感覚で考えることがある
それは誰もが考えるような思考ではないので
チョッと頭がおかしいのかな、と疑われてしまう
(いや、チョッと以上におかしいよ、と囁く声が聞こえてくる)
それは
自分が死んだら この地上に存在しなくなる。
死んだら 本当にお終いなのだ。
自分という存在が嫌になることがある
それは他者と比べ 嫉妬や羨望を抱くが
それは諦めに終わり挫折感だけがくすぶる
自分は他者に入れ替わる
つまり自分の心を他者の躰に置く
(永久的にではなく一時的、仮の宿かな)
寝たきり老人や認知症老人の躰に棲みつき
毎日ベッドで臥床していることの苦痛
記憶が薄れ忘れていくことの不安
寝たきりや認知症は
自分が自分でなくなっていく
誰かの手をかりなければ生きていけない我が躰
他者に入れ替わることで
見えなかったことが見えてくる
しかし
自分が他者になり替わったところで
他者にはなり切れず
自分は自分でしかなく
他者に置き換えることはできない
自分と言う存在は
自分でしかなく
それは無二の存在であり
自分は個性をもちわせた存在だからこそ
自分の存在も 他者の存在も
大切にされなければならない
寝たきり老人になっても
認知症になっても
自分という存在は変わるものではない
どのような状態にあっても にんげんであること
これは他者に替わる話は 妄想の出来事に映る
文学ではカフカは
『変身』を連想する
目が覚めたら巨大な虫になっていた
もし自分も
明日の朝 目が覚めたとき
ハエやゴキブリだったら嫌だ
妻は〝ハエタタキ〟を持ち
叩き潰されてしまう
引用が長くなるけれど
最後まで読んで頂ければ嬉しいの一言です
河島英五 作詞、作曲の
〝てんびんばかり〟を綴っていく
河島英吾が唄った てんびんばかり を聴いたとき
身震いと同時に唸るほど考えさせられた
真実は一つなのか
何処にでも転がっているのかい
一体そんなものがあるんだろうか
何も解からないで僕はいる
そしてそれがあるとすれば 何処まで行けば
見えてくるんだろう
そしてそれがないものねだりなら 何を頼りに
生きて行けばいいんだろう
何も解らない 何も解らない 何も解らない
何も解らない 何も解らない
何も解らないで僕はいる
家を出て行く息子がいる 引き止めようとする
母親がいる
どちらも愛してる どちらも恨んでる
どちらも泣いている
何人もの人を殺した男がいる
掛替えのない命を奪ってしまった
次はこの男が殺される番だ
掛替えのない命を奪ってしまう
男が殺される 男が殺される 誰も何も言わない
男が殺される 男が殺される みんながそれに
賛成したのです
友達が殴られて仕返しをしに行った男がいる
その殴った相手も友達だったので
困ってしまった男がいる
偉い人は僕を叱るけど
その自信は何処からくるんだろう
でももしも僕が偉くなったら
やっぱり僕も誰かを叱るだろう
男はいつでも威張っているけど どんな目で
女を見つめているんだろう
女はいつでも威張らせておくけど
どんな目で男を見つめているんだろう
お金の余ってる人は お金のない人を
どんな風に思っているんだろう
お金のない人は お金の余ってる人を
どんな風に思っているんだろう
髪の長い男は 髪の短い男を
どんな風に思っているんだろう
髪の短い男は 髪の長い男を
どんな風に思っているんだろう
誤魔化さないで そんな言葉では
僕は満足出来ないのです
てんびんばかりは重たい方に傾くに
決まっているじゃないか
どちらも もう一方より重たいくせに
どちらへも傾かないなんておかしいよ
どれほど自分が誰かを傷つけているかは
知らん振り
人には悪人と決め付けて
正義の味方をさがしてる
僕が何気なく呟いた言葉が
君をとっても悲しませてしまった
慰めようと
言葉を掛けたら君は泣き出してしまった
長い間君はとっても辛い思いをしてきたのでしょう
やっと君を幸せにできると思ったのに
君はもういない
毎朝決まった時間に起きる人の喜びは
何処にあるんだろう
電信柱に小便ひっかけた野良犬の悲しみは
何処にあるんだろう
うちの仔犬はとても臆病で一人では街を歩けない
首輪をつけると とても自由だ
僕を神様だと思っているんだろう
拳を挙げる人々と手を合わす人々が
言い争いを続ける間に
ホラ ごらんなさい野良犬の母さんが
かわいい仔犬を生みました
母親が赤ん坊を殺しても
仕方のなかった時代なんて悲しいね
母親が赤ん坊を殺したら
気違いと呼ばれる今は 平和な時
誤魔化さないで そんな言葉では
僕は満足出来ないのです
てんびんばかりは重たい方に傾くに
決まっているじゃないかい
どちらも もう一方より重たいくせに
どちらへも傾かないなんておかしいよ
誤魔化さないで そんな言葉では
僕は満足出来ないのです
てんびんばかりは重たい方に傾くに
決まっているじゃないかい
どちらも もう一方より重たいくせに
どちらへも傾かないなんておかしいよ
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