
長男夫婦は
老いた母親が寝たきりになったら旅行に行けなくなる、
ということで
飛行機で
2泊3日の北海道旅行に出かけた。
その間
91才の清子婆さんは
特別養護老人ホームに併設されている
ショートステイで生活することになった。
寝たきりから歩けるようになった婆さん
今日火曜日から木曜日まで利用する(2泊3日)
どんな顔をしているのかな
知らない処に一人で泊まる不安や気兼ね
午後のおやつ後に面会に行った
彼女も食堂のテーブルに向かい坐っていた。
会話ができる老人は誰もいなかった。
テーブルの周りに坐っている七人の老人は
誰もがテーブル板をみているのかどうかわからないけれど
うつむいたまま無言に坐っていた。
テーブルの周辺には介護員の姿はなく
ただ下をむいていた老人がいるだけ
清子婆さんは耐えられなかった
彼女は、私に話す
「泊まり(ショートステイ)は、今回限りで終わり、もうここには来ない」
「何にもせずにただ座るだけでは耐えられない」
「ずっと下をむいたままでいると、こころが閉ざされるようだ」
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