老い生いの詩

老いを生きて往く。老いの行く先は哀しみであり、それは生きる物の運命である。蜉蝣の如く静に死を受け容れて行く。

460;上手な介護サービスの活用処方 第23話「認定調査の項目」㉑

2017-10-08 04:27:09 | 上手な介護サービスの活用処方
 上手な介護サービスの活用処方 第23話「認定調査の項目」㉑

3-8 徘徊(有無)

1.ない
2.ときどきある
3.ある

ここでいう「徘徊」とは、歩き回る、車いすで動き回る、床やベッドの上で這い回る等、目的もなく動き回る行動のことである

1.過去1か月間に1度も現れたことがない場合やほとんど月1回以上の頻度では現れない場合をいう
2.少なくとも1か月間に1回以上、1週間に1回未満の頻度で現れる場合をいう
・定義に示した行動がいずれか、1つでもある場合も含まれる

3.少なくとも1週間に1回以上の頻度で現れる場合をいう
・定義に示した行動がいずれか、1つでもある場合も含まれる


・重度の寝たきり状態であっても、ベッドの上を這い回るなど、目的もなく動き回る行動も含む
・毎日、ベッド上を這い回っているが、ベッドから下に降りて部屋を這って動き回ることはない。この場合は「ある」を選択する。定義参照


認定調査内容とは直接関係はないが
認定調査の定義でも「徘徊」は目的もなく動き回る行動である、と
認知症老人の「徘徊」行動を見て、目的もなく動き回る、と判断(評価)するのは、チョット違うのではないか
(認定調査では忠実に定義に従い徘徊の「ある」「ない」などの選択は行っている)
認知症老人も含め人間は目的もなく行動するであろうか
どうも「徘徊」という言葉はしっくりこない
よく介護施設などで眼にする光影の一つに、認知症老人が椅子や車いすから立ち上がると
介護員や看護職員などは「立ち上がると危ないから坐っていなさい」、「どこへ行くの?」と聞きながら座らせてしまう
折角「どこへ行くの?」と尋ねたのであれば、行きたいところを最後まで聞いてあげ、その場所まで誘導してもらいたい、と願う
認知症老人の場合、行きたい場所がわからず、自然の摂理で体が反応を示し、立ちあがるなどの行動に出る
体が「オシッコしたい」「喉が渇いた」と反応しても、
どうしていいかわからず「立ち上がったり」「歩き回る」などの行為に出てしまい
どうしていいのかわからずにいることがある
またトイレや蛇口のある場所がわからなかったりして、
うろうろしていると「徘徊」とみられてしまうのは大迷惑である
人間の行動には意味があり、目的のない行動はない

いつも認定調査しながらここの調査項目は悶々としてしまう
《蛇足》酒飲み男 会社帰りはしご酒で飲み屋街をウロウロしているのを「徘徊」と呼んだ方がいいのかもしれない

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 459;人間、生きていくには水... | トップ | 461;再び歩くことへの挑戦 ⑩... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

上手な介護サービスの活用処方」カテゴリの最新記事