78歳になるひとりぐらしの母に電話をした。
いつものとおり元気一杯の大きな声、しかし最近ちょっと心配ごとがあるという。
便秘なんてしたことないのにここ数日便秘で困っているらしい。
娘の私は便秘症なので日常茶飯事なのだが、母にしてみると重大なことなのだろう。
「もしかして癌かもしれないから病院に行かないよ」
「え?病院に行くんじゃなくて病院に行かないの?」
「行ったら早期発見されちゃう、それは困るよ」
「え?早期発見でいいんでしょ?」
「もうすぐ80歳だ、手遅れでなけりゃあダメダメ!」
「え~?どうして?」
「いいかい、早期発見で入院してじっとしてたら体が弱る前に頭が呆けちまう」
「ほ~」
「そうなったらあんたに迷惑を沢山かける」
「ほ~」
「どうせなら短い入院でぽっくりといくのが一番一番」
「だから手遅れがいいってこと?」
「そうゆうことそうゆうこと」
母は言うだけいうと
「じゃあね~」
っと勝手に電話を切った。
母はきっと長生きするだろうと改めて確信した娘であった。
作品あれこれブログはこちらです。
いつものとおり元気一杯の大きな声、しかし最近ちょっと心配ごとがあるという。
便秘なんてしたことないのにここ数日便秘で困っているらしい。
娘の私は便秘症なので日常茶飯事なのだが、母にしてみると重大なことなのだろう。
「もしかして癌かもしれないから病院に行かないよ」
「え?病院に行くんじゃなくて病院に行かないの?」
「行ったら早期発見されちゃう、それは困るよ」
「え?早期発見でいいんでしょ?」
「もうすぐ80歳だ、手遅れでなけりゃあダメダメ!」
「え~?どうして?」
「いいかい、早期発見で入院してじっとしてたら体が弱る前に頭が呆けちまう」
「ほ~」
「そうなったらあんたに迷惑を沢山かける」
「ほ~」
「どうせなら短い入院でぽっくりといくのが一番一番」
「だから手遅れがいいってこと?」
「そうゆうことそうゆうこと」
母は言うだけいうと
「じゃあね~」
っと勝手に電話を切った。
母はきっと長生きするだろうと改めて確信した娘であった。
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