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さっぷいさっぷい外語学院(生徒:ゴタ、張るカイロさん)

ご一緒に学習を!
私は先生ではありません.間違いだらけかと思います.
ご容赦下さい.

4450番:「居酒屋」(フランス語)(4)(エミール・ゾラ)

2024-07-07 10:59:21 | 日記


 対訳双書より、エミール・ゾラを学習.
   
『居酒屋』 L'Assommoir


『居酒屋』(4)


——————————【4】—————————————————
                                    
Ce  soir-là,   pendant  qu'elle  guettait  son  retour,  
elle  croyait  l'avoir  vu  entrer  au  bal  du  Grand-
Balcon,   dont  les  dix  fenêtres  flambantes  éclai-
raient  d'une  nappe   d'incendie  la  coulée  noire  
des  boulevards  extérieurs;

.——————————(訳)————————————————
                                     
その夜、彼女が彼の帰りを見張っていると、彼がダ
ンスホールの「グラン・バルコン」に入って行くの
を見かけたように思えたのです.ダンスホ-ルの燃
えるような10箇所の窓は1つの照明層になって輝き、
外の並木大通りを行く通行人たちを照らし出してい
ました.


.——————————《語句》————————————————
      
ce soir-là:その夜、
   対訳書では「昨夜」と訳されていますが、仏検
   受験予定の方は「昨夜=hier soir」、「その夜=
   ce soir-là」での使い分けをおすすめします.
   それから、「前夜=veille au soir」もついでに覚
   えましょう.他の言い方もあります:
    la nuit précédente = 前夜
   尚、訳本(新潮文庫)でも「昨日」と訳されて
   います.これを解説しますと
   ce soir = 今夜、ce soir-là =昨夜 となるよう
   です.別れ際にも「à ce soir = 今夜また」
   と使います.  
guettait:(直半過/3単) < guetter (他) 狙う、
   うかがう、待伏せする、見張る    
retour:(m) 帰り、帰宅、 
croyait:(直半過/3単) < croire (他) 思う  
croire + 不定詞:と思い込む、~のような気がする  
l'avoir vu entrer au bal:彼がダンスホールへ入って
   行くのを見かけたような気がした.
le Grand-Balcon:(固有名詞)「グラン・バルコン」
   ダンスホールの名前,   
flambant(e):(形) 燃え上がる; < flamber (自) 
flamber:(自) 燃え上がる、炎上する
dont les dix fenêtres flambantes éclairaient:
   その赤々と輝く10箇所の窓     
éclairaient:(直半過/3複) < éclairer [エクレレ](他) 照らす
   照明する
nappe:(f) ❶テーブルクロス、❷広がり、層
incendie:[アンサンディ](m) ❶火事、火災;
   ❷赤く燃える光  
coulée:< couler (自) 流れる
coulée noir:黒い流出 →大通りを急ぐ黒い人影 
coulée:(f) 流出、流出物
boulevard:[ブールヴァール](m) 並木のある大通り  
extérieur(e):(形) 外の、外側の


—————————《ひとこと》——————————————

対訳書のテキストは、今のところ、原書とまったく同じ

です.学習者用に平易文にはリライトされておりません.

ですので、このまま読み進め、原書と枝分かれしたとこ

ろで原書のほうへ進む予定です.

 

 


4449番:居酒屋(ドイツ語版)(3)

2024-07-07 07:07:48 | 日記


居酒屋(3)(ドイツ語)
Der Totschläger

Émile Zola 


—————————【3】———————————————

 Während  sie  an  diesem  Abend   auf  ihn  wartete, 
glaubte  sie,   ihn  in  das  Ballhaus  zum   » Großen 
Balkon «  eintreten  zu  sehen,   dessen  zehn  Fenster
wie  eine  Feuerbrunst   über  die  schwarzen  Schatten
der  äußeren  Boulevards  leuchteten; und  etwa  fünf
bis  sechs  Schritte   hinter  ihm  hatte  sie  die  kleine
brünette  Adele,  die  ebenfalls  in  dem  Wirtshaus  aß,
gehen  sehen,   mit  schlenkernden  Armen,   als  habe
sie  gerade  seinen  Arm  losgelassen,  damit  man  sie
nicht   zusammen   unter   dem  hellen   Scheine  des  
Torbogens  sehen  sollte.
   
  
——————————(訳)—————————————————
        
  その夜はジェルヴェーズがランティエの帰りを待って
いると、ジェルヴェーズはどうも彼が、ダンスホールの
「グラン・バルコン」に入って行くのを見たように思え
た.その建物の10個の窓は、燃えさかる炎のように、
外の大通りを行く人の黒い影を照らしていた.そして
彼のあとから同じくレストランで食事をしていたあの栗
色の髪をした小柄のアデールが5、6歩遅れて、両手を
ぶらぶらさせながらダンスホールに入って行くのが見え
た.アデールは腕をぶらぶらさせていたが、門のアーチ
の明るみで、一緒だったのを人が見るといけないから、
今しがた彼の腕を離したように見えた.   
   
  
 
—————————⦅語句⦆————————————————
      
während:~している間、(主文の定動詞は倒置)            
an diesem Abend:訳本では「昨夜」、仏語原書は
  ce soir-là (その夜)、英語版は that evening となっ
  ており、「この夜」というのは、このあと語られ
  ることがあった夜のことらしく、それが「昨夜」
  なのであろう.ドイツ語のdieser は必ずしも英
  語の this に対応していないようです.つまり、
     < jener = that >、< dieser = this >  
   という保証はないようです.dieser がより広範囲
  に jener の守備範囲をもカバーするようです.
  ピッチャーゴロを1塁に送らず、自分でカバー
  する投手のように.      
auf ihn wartete:「彼を待っていた」ここは仏語原文は
  guetter (見張る)となっている.訳本(新潮文庫)も
  同じく「見張っていた」.  
das Ballhaus:[(e)s/_äuser] 舞踏会用の建物
der Balkon:[s/e] バルコニー、ここでは Großen Balkon
  というダンスホールの名前で、固有名詞.
Großen Balkon:(固有名詞) 固有名詞なのでGroßen は
  en の部分は変化せず.この名前は仏文原書では
  Grand-Balcon [グラン・バルコン] 仏語読みで訳します.
Feuerbrunst:辞書不掲載→ Feuer + brunst    
brunst:古語につき辞書不掲載→Inbrunst 
die Inbrunst:(/_) 情熱、熱心、ひたむきさ
再度Feuerbrunst:(推量で) 燃えさかる火
über:(3,4 格支配前置詞)「~の上に」(ここでは4格)
   3,4 格支配前置詞では「場所」を示すときは3格
  「方向」を示すときは4格. 
schwarz:(形) 黒い、(格語尾en は弱複4)  
der Schatten:(s/_) 影、影法師  
äußer:(形) 外の、(格語尾er は弱複2)
     (弱複は何格でもen) 
der Boulevard:(_s/_s)[発音: ブルヴァール] 大通り、
     広い並木道、遊歩道、
leuchteten:(過去形3複) < leuchten (自) 光る、輝く、
   (方向の前置詞句などと) 照らす、足元を照らす  
der Schritt:(_es/_e) 歩み、一歩、一歩の距離
brünett:(形) (髪・肌・目の色が)黒みがかった茶色の、
   ブルネットの;(格語尾e は弱女単1) 
  * 仏語原書の対応するこの箇所はbrunisseuse で、
  「金属みがき工」「金属研磨職人」  
Adele:(女子名) アデーレだが、フランス語読みで
   アデールと訳しておきます.  
ebenfalls:(副) 同様に、~もまた  
in dem Wirtshaus aß:レストランで食事をしていた
gehen sehen:行くところを見る
   hatte があとに続くので「見た」gesehen になるべき
   ところですが、sehen sollte につながっているためだ
      と思います.  
schlenkernd:(現在分詞) < schlenkern (自/他)
   ぶらぶら振る、ぶらぶら揺れる、
   ぶらぶら歩く、ぶらつく
   schlenkernden (格語尾en は強複3格)   
Armen:(複3格) < der Arm 
der Arm:[-(e)s/-e] 腕 
mit schlenkernden Armen:両腕をぶらぶらさせながら  
losgelassen:(過去分詞) < los/lassen:(他) 放す
   行かせる、緩める、自由にする、解放する
hell:(形) 明るい  
der Schein:[-(e)s/-e] 輝き、光、明り    
der Torbogen:[-s/-] 門のアーチ  
sehen sollte:見つかったとしたら(いけないから)

 


4448番:居酒屋(英語版)(1)(エミール・ゾラ)

2024-07-07 06:36:34 | 日記


居酒屋(英語版)

エミール・ゾラ
L'ASSOMMOIR(1)

Chapter 1  GERVAISE


————————【1】—————————————

    Gervaise  had  waited  and  watched  for
Lantier   until  two  in  the  morning.   Then 
chilled  and  shivering,  she  turned  from  the  
window  and  threw  herself  across  the  bed,
where  she  fell  into  a  feverish  doze  with
her  cheeks  wet  with  tears.   


—————————(訳)———————————————

  ジェルヴェーズは深夜2時までランテイエの
帰りを待っていた.そしてその姿を探していた窓
辺から凍える体を震わせながら、ベッドに戻ると
差し向かいに身を投げ落とすように寝かせた.そ
して熱もある中、頬を涙で濡らし、そのまま寝入
ってしまった.


————————⦅語句⦆——————————————
   
chilled:(形) 冷え切った; < chill (他) 冷やす   
shivering:震えながら; < shiver (自) 震える
  * shivery (形) 寒気がする、ぞくぞくする 
feverish:(形) 熱のある、
  I am feverish. / 私は熱がある.   
a doze:うたた寝、まどろみ   


4447番:ボヌール・デ・ダム百貨店(20)

2024-07-07 03:04:53 | 日記


ボヌール・デ・ダム百貨店(20)
エミール・ゾラの作品シリーズ
「ルーゴン=マッカール叢書11巻」より
Au Bonheur Des Dames
Émile Zola 


————————【20】—————————————

  D'abord,  ils  furent  séduits   par  un  arrange-
ment   compliqué: en  haut,   des   parapluies,  
posés  obliquement,.  semblaient   mettre  un  toit
de  cabane   rustique;  dessous,  des   bas  de  
soie,   pendus  à  des  tringles,  montraient  des
profils   arrondis  de  mollets,   les   uns  semés  
de  bouquets   de  roses,  les  autres   de  toutes
nuances,   les   noirs   à   jour,   les  rouges  à  
coins  brodés,  les  chairs  dont  le  grain  satiné
avait  la  douceur  d'une  peau  de  blonde;   
  .
     
—————————(訳)——————————————

 まず何よりも彼らは商品の複雑な並べ方に魅せられ
た.上部にはいくつもの傘が斜めに置かれており、田
舎風の小屋の屋根のように見えました.その下には絹
のストッキングがロッドから吊り下がっており、ふん
わりとした丸い輪郭を見せていた.あるものはバラの
花束(の模様)がちりばめられており、またあるものは
様々な色合い、黒色に透かしの入ったもの、隅に刺繍
のある赤いもの、肌色のものもあり、そのサテンのよ
うなきめ細やかな肌色は金髪美女の肌のなめらかさを
思わせた.
  
  
 
—————————《語句》——————————————
     
d'abord:まず第一に、まず、何よりも、
    D'abord, nous avons fait des courses, puis nous 
  avons pris une tasse de café. /  まず我々は買
    物をし、それからコーヒーを飲んだ.  
furent:(直単過3複) < être  
séduit:(p.passé) < séduire [セデュイール] (他)   
séduire :(他) 人の心を惹きつける、そそる、
  誘惑する 
arrangement:(m) 配列、配置   
compliqué:(形) 複雑な、込み入った 
en haut:上に、上のほうに、高く    
parapluie:(m) 雨傘、傘、  
posés:(p.passé/m/pl) < poser (他) 置く、すえる、
   設置する   
obliquement:(副) 斜めに 
semblaient:(直半過/3複) < sembler ()
mettre:(他) (変化を)もたらす、生じさせる
parapluies, posés obliquement, semblaient mettre un toit:
 斜めに置いた傘が屋根を生じさせたふうに見えた.
toit:(m) 屋根
cabane:[カバーヌ](f) 小屋、あばら屋   
rustique:[リュスティック](形) 田舎の、田舎風の
dessous:[dsu, ドゥスー] その下に、下に
 (発音が例外ですのでご注意 デスーとは読みません)   
bas:(m) (女性用)ストッキング、靴下    
soie:(f) 絹、絹糸、絹布   
pendu(e):(形) [à に] 吊り下げた、ぶらさがった
    < pendre (他) 吊るす、掛ける 
tringle:[トラングル](f) 横棒、カーテンロッド、  
montraient:(直半過/3複) < montrer (他) 見せる  
profil:[プロフィル](m) ❶横顔、❷輪郭、外形    
arrondi(e):(形) 丸くなった、丸い;
   < arrondir (他) 丸くする    
mollet(te):[モレ, モレット](形) ふんわり柔らかい  
semés:(p.passé/m/pl) < semer (m) ❶(種子を)まく;
   ❷まき散らす、❸[文] ちりばめる、  
bouquet:(m) 花束、束、房: 
   bouquet de roses / バラの花束   
rose:(f) バラ、 バラの花
nuance:[ニュアンス](f) ❶色合い、濃淡、色調、
   ❷微妙な差異、ニュアンス
jour:(m)【服飾】(刺繍、レースなどの) 透かし
les noirs à jour:黒色で透かしの入ったもの
   (ストッキング)
coin:(m) 隅、端  
brodé:(形/p.passé) < broder (他) 刺繍する  
chair:(f) 肌色   
grain:(m) 粒子、きめ  
satiné(e):(形) サテンのような艶のある
douceur:[ドゥスール](f) 柔らかさ、なめらかさ   
peau:(f) 皮膚、肌 
blonde:(f) 金髪の美女  
  .