あまの鍼灸院ブログ

鍼灸院での毎日の様子をアップしています。
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杉山和一先生について

2019-05-20 22:38:00 | うんちく・小ネタ
こんにちは。今夜は東海地方は大雨の予報ですね。酷くならないことを祈るばかりです。
 
昨日、ブログでご紹介した杉山和一検校への、反響が患者さまよりありましたので、もう少し詳しくお話ししたいと思います。
 
こちらの本も購入してまいりました。文字も大きく、あっという間に読むことができますので是非ご覧になってくださいね。治療室の受付文庫に置かせていただきます。
 
杉山和一先生は、伊勢国藤堂高虎の家臣の跡取りとして生まれましたが、10歳の時に天然痘にかかり失明しました。18歳になった頃、江戸で評判の鍼医がいると聞き、鍼師を目指しますが、不器用だったために痛くない鍼を身に付けることができず破門されます。
江ノ島弁財天近くの祠で(今の神奈川県の江ノ島です)断食修行をした後に、ふらふらで歩いていた時に大きな石につまづいた時に、一本の松葉が枯葉にくるまったものが、足に刺さってしまいました。これにヒントを得て、これが神様のお告げだと確信します。今、日本で多く使われている管ばり(管の中に鍼を入れて鍼を刺入する技術の一つです)を考え出すことに至りました。
 
その後様々な師匠に学び、江戸で自分の治療所を開業し、管鍼法を完成させ検校という地位につきました。和一先生の評判はついに幕府の将軍からも強い関心を持たれ、家綱公の治療をするにまでなりました。そして、家綱公の後の異母兄の綱吉公の病気も治したことは有名なお話です。
その後、検校の中でも最高位の関東総検校になり、はりきゅうあんまだけではなく、箏曲や琵琶、金融業などの仕事も整えて、盲人の職業保障を行いました。
 
世界で初めての視覚障害者によって著作された医書は杉山検校によるものです、盲人専門の教育機関を世界で初めて作ったのも和一先生です。
 
まさに私にとって、なくてはならない神さま同様の先生なのです。
 
治療室の中で、いつも私の治療を見守っていただけるようにと飾らせていただいているのです。そして、患者さまには弁財天さまのご加護がありますようにと、受付には弁財天を置かせていただいています。
そして、我が家の神棚には杉山先生。
脈を診て、痛くない鍼で患者さまの健康を祈る気持ちで置かせていただいているのです。
 
長くなりましたが、私にとって大切な先生のことを知っていただけたら幸いです。
 
 
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