妄念の凡夫

日々是称名

ハトの死骸

2016-04-09 12:32:14 | 日記

 わが家では、電線ケーブルが駐車場の上を斜めに走っているので,糞害にはほとほと困っていた。洗車しても,翌朝、ボテッ、ボテッと落とされる。拭っても拭っても、また落とされる。トリの羽休めには格好の電線なのだろう。「コラッ!」と威嚇しても,意に介しない。箒を振り回すとようやく、パタパタ……と余裕の顔して飛び去ってゆく。おかげでクルマの屋根に糞がこびりつき、ムキになってこすったせいでクルマのほうに傷がついてしまった(T^T)

 ここ最近は、どうやら同じハトの仕業らしいということに気がついた。ハトのカップルがうちの庭で巣作りしようとしたので、追い出したことがある。その腹いせなのか、駐車場の電線に移って爆撃していたのだ。また威嚇して追い出すと、近くの空き地のウメの木あたりで落ち着くようになった。そこ拠点に周囲の家々に遠征しようというつもりなのか……。

 今朝、イヌと散歩して帰ってきたら、ウメの木の空き地の脇にハトの死骸が転がっていた。首あたりから血の色が見える。頭がない。ネコにやられたのか、それともクルマに轢かれたのか。まるまるとした体躯なので,オスのほうなのだろう。死んでいるが、灰色の塊からちょこっと見える緑色の羽が、うららかな春の日差しを反射して色鮮やかだった。

 近くのウメの木の根元近くで、相方らしきメスともう一匹のメスが、何事もなかったかのように嘴で地面をつついていた。トリは生涯、夫婦を添い遂げるというが、彼らはどうなのだろう。

 生命の息吹を感じる春の,一つの断面……そう思いながら、唐揚定食が食べたくなるのだった。