今週の『開運! なんでも鑑定団』。
一休宗純の仮名書きの書、源氏物語・明石の巻に出てくる恋文の一節だという。
しなやかな仮名書きだが、銘はない。果たして……
なんと、真筆! 1000万円!
当時、人から依頼されて書くことも多かったらしい。銘を書かなかったのは、内容が自分の著作ではないからだろうということらしい。
めでたし、めでたし。
さて、そのとき一休さんの紹介で、なんで一休というのかを初めて知った。
一休と名のる前の宗純が、25歳のとき、琵琶法師の平家物語を聞き、「洞山三頓の棒」という中国の公案の真意を大悟する(なんでやの?)。
そのとき詠んだ歌が、
有漏地より無漏地へ帰る 一休み
雨ふらば降れ 風ふかば吹け
それを聞いた師匠の華叟より「一休」の道号を授かったのだそうだ。
もともとが一休みなのではない、大悟したから一休みなのだ。
それまでは有漏でしかなかった、それが無漏へ帰れる身になった。
死ぬまでは、無漏の境地までのほんの一休み、ということを味わいたいものだ。