みるく色に溶ける夕暮れの
原の片隅で草食む牛
十月末の大気はひんやり
空の色は乳色に茜
ひとりぽっちの牛はしずかに
暮れる原で立ったまま草を味わう
暮れゆく空には黄金の一条
優しい目をした牛よ
牛よ 牛よ 大きな体で
大地を踏みしめゆうゆう歩く牛よ
長いまつげをそらし
私をじっと見ていたあの日の
おまえのにおいのする秋が来た
繁二郎の愛した牛
光太郎の愛した牛
広い原をゆったりと歩き
どこまでいったのか 私の牛よ
原の片隅で草食む牛
十月末の大気はひんやり
空の色は乳色に茜
ひとりぽっちの牛はしずかに
暮れる原で立ったまま草を味わう
暮れゆく空には黄金の一条
優しい目をした牛よ
牛よ 牛よ 大きな体で
大地を踏みしめゆうゆう歩く牛よ
長いまつげをそらし
私をじっと見ていたあの日の
おまえのにおいのする秋が来た
繁二郎の愛した牛
光太郎の愛した牛
広い原をゆったりと歩き
どこまでいったのか 私の牛よ