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母はふるさとの風

今は忘れられた美しい日本の言葉の響き、リズミカルな抒情詩は味わえば結構楽しい。 
ここはささやかな、ポエムの部屋です。

秋風やさし

2012年09月26日 | 季節
疲れたゴ―ヤの葉に赤い胴のトンボが止まる
トンボの後ろに広がる都会の青い空
小さな庭に
開き始めたススキの穂に吹く風よ 
白い穂がさらさらと鳴れば
はやくも涼しい季節の気配がする

燃える夏を遠くして残骸を包む秋風よ
遠い大地には小さき花が咲き
思い出を語る
喧噪の季節は伝説になるのだろう

季節の移りの巻雲が筋を引き
大空は高く
地上はオブラートの大気に包まれ
風はすでに万里を吹き抜けようと

コメント
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