母はふるさとの風

今は忘れられた美しい日本の言葉の響き、リズミカルな抒情詩は味わえば結構楽しい。 
ここはささやかな、ポエムの部屋です。

冬の天使

2014年01月27日 | 
冬の陽だまりぬくぬく
羽の布団に埋もれてぬくぬく
うっすらと目を開けながらふにふに
寝言を言うのはきっと
夢を見ているから

お乳を持つ動物たちは夢をみる
お乳を持つ動物たちはみんな仲間
たまごよりも
お乳のほうがすき

冬の陽射しは薄いけれども温い
冬の陽射しにいのちの愛しさつのる

薄い目を開けて眠っている仔猫
仔猫の周りに集まるえも言えぬ 温もり
柔毛に触ると幸せがゆれゆれ揺れる
仔猫はきっと
聖ミカエルの仮のすがた
さびしい人間に平和と優しさを運ぶ
選ばれた奇跡の天使
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冬のサルビア

2014年01月10日 | 花(冬)

深紅の花サルビア
花色に思い出す
昭和の母たち
寒い日には甘え暖かさに眠る 
いつも当たり前だったやさしさの
若かった母たちの赤い熾

夏の名残り消えた枯れ色の中
サルビアは何かを励まし咲く
色も褪せずに
姿消しかたち変え透き通る
慈しみ与え続ける母の心のような強い花茎
なまり空の下のパッションレッド サルビアは
北風のなか凛と立つ 

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