母はふるさとの風

今は忘れられた美しい日本の言葉の響き、リズミカルな抒情詩は味わえば結構楽しい。 
ここはささやかな、ポエムの部屋です。

初夏への句

2019年06月02日 | Weblog
☆ ニンジンの芽から花咲くいとおしさ

☆ 甘き芋食べ残しにまた葉の茂る

☆ 新緑の眩しき道を歩み往く

☆ 杜若白と紫並ぶ家

☆ ふとひとの吐息漏れ来る空き家なり

☆ いくたりの人逝きてなお山の稜

☆ 空を行く雲のごとくに春流れ

☆ 吾が家の長き歩みよ墓静か

☆ 黒猫の骨埋めたる祖霊の地

☆ 母の墓ことしの赤きカーネーション

☆ 甲斐駒の残雪の麓揺られ行く
コメント (2)
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