goo blog サービス終了のお知らせ 

母はふるさとの風

今は忘れられた美しい日本の言葉の響き、リズミカルな抒情詩は味わえば結構楽しい。 
ここはささやかな、ポエムの部屋です。

五月の海・灯台

2023年05月12日 | Weblog
灯台はいつか老いて
五月の海を眺めながらうとうと昼寝の毎日
行き交う船は増えても
灯台は働くことを終え丘の上で
のんびり立っていました

白いコスチュームの若い
王子の姿のまなので
遠くから人びとが訪れうっとり眺め
写真に撮って楽しんだりするので灯台は
まんざらでもなく目を細め
王子様のように襟を正し
ポーズしてふっと微笑み
やがて寝たふりなどするのです

初夏の風そよぎ
空の青に海の青
明るく光る若葉の高台に
灯台は昔を忘れ今を楽しみ幸せコスチュームに包まれ
余生を楽しんでいるのでした
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする