映画『アイ・ケア・ア・ロット』の記事を書いていて、大昔に見て感動したドラマを思い出しました。
『涙・じっと見ている目』。
1977年10月29日の放送だったということは・・・ 今アラカンの私は、当時15歳だったことにっ!
『アイ・ケア・ア・ロット』では高齢者が自由を奪われ養護施設に送り込まれ経済的に搾取されましたが、
『涙・じっと見ている目』の主人公の高齢女性の苦難は、この比ではありません。
愛する息子が、妻とその愛人の陰謀で、ガス漏れ事故を装って亡き者にされてしまうのですから!
でも主人公には、何もできません。
全身麻痺のため体を動かすことはおろか、話すこともできないからです。
思いを伝えられるのは、目でのみ・・・
おおまかなあらすじと感動のラストシーンは覚えていたんですが、もっと詳しいあらすじはないかとググっていて
たどり着いたブログがあります。リンクを貼らせていただくことを快諾していただけたので、詳しいあらすじはこちらでどうぞ。
『涙 じっと見つめる目』 放映三十五年 - 俺の命はウルトラ・アイ
ほんっとうに良いドラマだったんです! 何せ私が44年後(!)の今も覚えているくらいだから。
岡田嘉子さんはもちろんのこと、刑事役の小野寺昭さんが本当にはまり役で・・・
(小野寺昭さんといえば、私にとっては何といっても『太陽にほえろ!』の殿下です。
『太陽にほえろ!』にも、かなりハマってました)
ラストシーンは、小野寺刑事さんが岡田さんが乗った車椅子を押しながら
「僕の住居は狭いけれど、あと一人くらいなら何とか暮らせますよ」みたいなことを言い、
幸せそうに微笑む岡田さん・・・そして遠ざかっていく二人・・・
(亡くなった息子さんも草葉の蔭で安心していることだろう)と思ったら、
もう涙・涙でした。
上にリンクを貼らせていただいたブログの管理人さんセブンさんもおっしゃっていますが、
DVD化されたら嬉しいですね~!!
ほんと昔は、内容の濃い良いドラマが多かったこと。
(と言い始めたら、年寄りの仲間入りですね、はい。)
そう言えば私、前にももう一度見たいTVドラマなんて記事を書いていました。
『涙・じっと見ている目』も、ぜひもう一度見たい~~~!
ビデオ録画を保存しておられる方がいらっしゃいましたら、DVDにして送っていただけませんか?
お礼はイギリス庶民の紅茶やお菓子やスナックということで?
セブンさんのおかげで今さら知ったんですが、このドラマの原作となったのは、
ウィリアム・アイリッシュ(別名コーネル・ウールリッチ)の短編 Eyes That Watch You だったんですね。
思春期、世界の名作そっちのけで推理小説に没頭していた私。アイリッシュも大好きでした。
当時この短編は読んでいなかったのでしょうね。読んでいたらドラマの原作だったことに気づくはずですから。
(それとも読んで、気づいてもいたのかな・・・? 何せ半世紀近く前のことなので思い出せません・・・ )
へ~、アイリッシュって、ヒッチコックの古典的名画『裏窓』の原作者でもあったんですね。
アイリッシュ自身は離婚後住居を持たずに母親と、母親の死後は伯母と、ホテル住まいを続け、
人嫌いで自分の健康を顧みずにタバコと酒に溺れ、64歳で死去、葬儀も参列者は5人だけの寂しいものだったと・・・
名作を残したサスペンス作家にしては、寂しい人生だったんですね。
大きなお世話でしょうが、でも何だか残念です・・・