今だから…昭和さ ある男のぼやき

主に昭和の流行歌のことについてぼやくブログです。時折映画/書籍にも触れます。

我が愛しの芸者歌手たち・番外編 榎本美佐江

2006-07-24 17:18:45 | 我が愛しの芸者歌手たち

「我が愛しの芸者歌手たち・番外編」ということで、今回は榎本美佐江を取り上げたいと思います。
「番外編」としたのは、彼女は芸者じゃないからです。
ですが、日本調の曲を主に歌っていた歌手ゆえ、このカテゴリに入れてみました。


忘れられた歌手(泣)
榎本美佐江(1924~98)
昭和21年デビュー。
昭和28年「お俊恋唄」がヒットし、世に知れ渡る。
その美貌と歌唱力で、人気を博した。
昭和30年、後の400勝投手・金田正一と結婚・引退。
昭和38年に離婚し、芸能界復帰し、「後追い三味線」をヒットさせる。
歌謡界のリバイバルブームの際には「十三夜」をヒットさせた。
その後も懐メロ番組などで、美声を披露していた。
平成10年9月23日、大腸ガンで死去。73歳。


榎本美佐江も資料が乏しいので、簡単な説明しかできませんで…m(_ _)m
榎本美佐江についてご存知の方、情報お寄せ下さい。
音源も、それなりにヒットがあるはずなんですが、あまり復刻されてません。
この人クラスならば、CDの一枚出ていてもおかしくないんですけども(-_-x)
ビクターさん、<COLEZO!>シリーズでベスト盤復刻お願い致しますよm(_ _)m


十三夜
作詞:石松秋二 作曲:長津義司

昭和16年に小笠原美都子が出したモノのリメイク。
一般(と言ってもある程度の年齢)には「十三夜の榎本」と言われたとか…。
フランク永井「君恋し」、村田英雄「人生劇場」あたりと肩を並べる、オリジナルを超越したカバーと言えるでしょう。
(君恋し=二村定一、人生劇場=楠木繁夫、がオリジナル。こちらも素晴らしい!)
榎本美佐江=ちりめんビブラート、なんですがその魅力全開で、歌ってます。
私の個人的な好みでいくと、榎本ヴァージョンの方が好きです。
♪ああ~それなのに~それなのに~
ビクター様はこの「十三夜」はどうも未復刻のご様子。
せめて、この曲くらい復刻しましょうよ、納得できません(-_-x)

後追い三味線
作詞:吉川静夫 作曲:吉田正
カムバック後にヒットさせた、榎本三大ヒット曲の1曲。
橋幸夫の股旅物のヒットがある吉田正が、軽快な筆を振るっております。
吉川静夫の詩が、適度に榎本の境遇と照らし合わせられる感じでgood。
榎本の切ない声がまた泣かせます。

お俊恋唄
作詞:吉川静夫 作曲:佐々木俊一
榎本美佐江の初ヒット曲。
私好みの股旅メロディー(笑)。
高田浩吉が歌ってもハマりそうです。

二十三夜
作詞:佐伯孝夫 作曲:渡久地政信
タイトル的にも、詩の内容も、「十三夜」の姉妹編といった曲。
一体いつ頃の曲なんでしょう?
二番煎じ感もありますが、こちらもなかなかの佳作。


他にも、市丸姐さんの「天竜下れば」なんてのも歌ってます。
「市丸姐さん亡き後は、あなたが歌い継いで」というくらいの出来です。
(ちなみに、市丸97年没、榎本98年没。歌い継いだ?期間はおよそ1年…)
なぜか、歌詞が一部違っています。
♪しぶきに濡れてヨー(市丸)
       ↓
♪しぶきがかかるヨー(榎本)

榎本さんは、市丸姐さんに可愛がれてたと聞きます。
何かこの歌詞の変更は意味があるんでしょうか?
ただ間違って歌詞を覚えていただけ?