今だから…昭和さ ある男のぼやき

主に昭和の流行歌のことについてぼやくブログです。時折映画/書籍にも触れます。

記念アルバム発売

2007-12-20 20:21:43 | その他

久々の更新ですね(大汗)


当ブログでも取り上げたことのある、歌手の三浦洸一さん。
本年めでたく歌手生活55周年を迎えられました。
(来年2008年にはレコードデビュー55周年であります)

それを祝し、ビクター創立70年記念行事の一環として、本年12月27日に2枚組のCDアルバムが発売されることに相成りました。

本当にめでたい、素晴らしい事です。
(本来ならば、当の昔に行われていなければいけないことではありますが…)

そこで当ブログでもこのアルバムが少しでも多く皆様の御手許に行くことを祈って、何曲かご紹介したいと思います。

三浦洸一55周年記念アルバム
2007年12月27日発売
発売:ビクターエンターテインメント
VICL-62687~8(2枚組/全55曲+1)
価格:3800円

Disk1
1さすらいの恋唄
作詞:吉川静夫 作曲:吉田正
三浦洸一の記念すべきデビュー曲。
時折「デビュー曲は『落葉しぐれ』」と紹介されることがありますが誤り。
昭和28年5月発売。

2哀愁のガス燈
作詞:坂口淳 作曲:吉田正
第2弾シングル。
(三浦センセ本人も)よく言われる「第2弾が『落葉しぐれ』なんです」、コレ誤りです。
後のフランク永井を彷彿とさせる都会派ムード歌謡。
昭和28年6月発売。

3落葉しぐれ
作詞:吉川静夫 作曲:吉田正
第4弾シングル(第3弾は久慈あさみとのデュエットで「天城月夜」)
秋を代表する名曲で、三浦洸一の名を一躍広めた大ヒット曲。
昭和30年大晦日の第6回NHK紅白歌合戦に、この曲で初出場。
歌手の島倉千代子さんもこの曲が大のお気に入りで、レコード会社の壁を乗り越えて吹き込みやコンサートで1年間歌ったこともあるとか。
昭和28年9月発売。

6弁天小僧
歌舞伎「与話情浮名横櫛」(お富与三郎)を題材にして作られた「お富さん」(春日八郎)の空前の大ヒットを受け、ビクターでは歌舞伎「青砥稿花紅彩画」(白波五人男)を題材にしたこの歌「弁天小僧」を発売。
柳の下にドジョウはまだおり、見事に大ヒットとなりました。
この時期、当時の人気芸能雑誌「明星」のグラビア企画で弁天小僧に扮した三浦さん。このことは忘れられないと、よくテレビ等で語っています。

8あゝダムの町
作詞:佐伯孝夫 作曲:吉田正
黒部ダムの建設作業員を歌った1曲。
前奏・間奏部分にある"ジャジャジャーン"という音、これは「ダムでの工事の音を何とか表現したい」という、作曲した吉田正の希望でグランドピアノの弦を叩いて出した音だとか。グランドピアノをダメにした甲斐があって、この歌は見事ヒット。
黒部ダムの作業員も好んで愛唱していたという話も聞きます。
昭和32年4月発売。

12踊子(朝日放送版)
13踊子

三浦洸一のヒット曲中のヒット曲。
古巣のビクターに復帰後、ヒットがなかなか出ないのを見かねた吉田正が「あなたには才能がある。僕のところの歌手でよかったらあなたの曲をドンドン歌わせなさい」
と一言。その、吉田門下生による渡久地メロディを吹き込んだ第一弾がこの唄でした。独特のメロディに、伊豆の踊子を題材にした美しい詩、三浦洸一の端正な歌唱が相成って、現在まで残る名曲が誕生。三浦洸一の代名詞ともいえる曲となりました。朝日放送「ホームソング」として発表後、レコード化。今回はその朝日放送で流れていた音源も収録。ワカッテル人の仕事です。
昭和32年発売。

20釧路の駅でさようなら
作詞:吉川静夫 作曲:豊田一雄
片面はフランク永井「こいさんのラブコール」、両面見事に大ヒットとなりました。
1番の歌詞に"挽歌の街ににじむころ"というものがありますが、これは当時のベストセラー小説「挽歌」(原田康子)が釧路を背景に描かれたことから、こういう歌詞となりました。
国鉄(JR)・釧路駅ホームでは、昭和33年から平成2年までの長きに渡って三浦さんの歌声が列車の出発時に流れていたことも知られています。
なお平成18年からは、「釧路湿原」のヒットで、釧路とは縁深い歌手・水森かおりの歌声で復活し、流れています。
昭和33年7月発売。

Disk2
6桜の園
作詞:喜志邦三 作曲:大野正雄
朝日放送「ホームソング」の1曲。
「春の唄」「踊子」などの作詞でも知られる詩人・喜志邦三の筆による詩は
格調高く、文芸歌謡の三浦洸一ならではの名曲。
放送で流れたのは昭和34年、レコード化は翌35年。

21悲しみの季節
作詞:福本義人 作曲:松本薫
昭和40年代前半の懐メロブームで、三浦さんにもお呼びの声が多数。
そんな中、当時流行のカレッジ・フォークに挑戦したのがこの曲でした。
三浦洸一の持ち味がカレッジフォークのメロディにマッチした佳作です。

22ちぎれ雲
作詞:荒木とよひさ 作曲:吉田正
三浦洸一歌手生活30年記念曲。
この歌を引っさげて、全国寺院巡りキャンペーンをしたことも当時話題に。
なぜ寺院かと言いますと、三浦さんは寺院の子であることからです。
流行歌の歌い手の場合、全盛期以後の歌は顧みられることが大変少ないので
この復刻は本当に嬉しく、有意義なモノだと思います。
昭和57年発売。

23孤独の椅子
作詞:吉川静夫 作曲:吉田正
2007年現在では、最後のシングル曲です。
昭和62年発売。