住宅街の激ウマ＆格安店 ～焼肉たいほう

街中からは外れるものの、街中の有名店よりもおいしく、安く食べさせてくれるお店は結構あるものだ。
今回は激ウマで格安のお肉を食べさせてもらえる焼肉店を紹介したい。

海田の中心部から気持ち外れ、国道31号線と東広島バイパスの喧騒から逃れたところに
焼肉たいほうはある。
外観は普通の焼肉店。だが、お店の扉を開けて一歩中に入ると非常に元気のいいお店の人たちが歓迎してくれる。
それだけではない。
とにかく出てくるお肉がスンゲェのである！

今回食べさせてもらったのは「フルコース」(お店の人談)
まずは生のお肉からだ。


生ユッケ　肉の甘みと旨味が際だつ濃厚な味だ


生レバー　プリプリで非常に食べ応えがある。塩とごま油のタレが濃厚な旨味を引き出している。でもクセがなくてとても食べやすいのだ！


生センマイ　こんなにきれいでクセのない生センマイははじめて！　内臓が苦手な人も間違いなくおいしくいただけるはず。ここまで“磨く”のはかなりの手間をかけてる証拠だ

「前菜」とも言える「生肉」から、いきなりノックアウト状態！

そして「焼き」に入る。
ここのお店では真っ赤っかにした「溶岩」で肉を焼いていくのだ！

「遠赤外線効果」が非常に高く、石や炭で焼くよりも火が入りやすいんだそうだ。

まずは「肉本来の実力が試される「塩系」」だ！


白肉(左)　塩ホルモン(右)
白肉はこりこりとしながらも、口の中でスッとかみ切れるぐらい柔らかい。
そしてお店の人が「ウチの自慢！」と言い切るほどの「ホルモン」
皮の部分からじっくり焼いていく。すると「脂」の部分が立ってくるのだ。そしてその「脂」に火を通し、無駄な「脂」を落としていく…
口にするとプリプリ。そして「脂」の部分は甘みと旨味があってジューシーかつまろやか。でも意外にあっさり食べられる…
こんなホルモンはそうそう出会えない！
あっという間にホルモンは胃袋に消えてしまっていた…


そして「タン塩」だ。さっと火を通し、余計な脂を落としていく…
口に含むとジューシーで、噛むほどに旨味がしみ出してくる…

もうここまでで、気分はかなり満足だ…
でも次は「タレ」系が待っている！

突如、すんげぇお肉が出てきたのだ!!

「特上カルビ」だ！
軽く焼き色をつけて、口にする…
「すんげぇ、やわらけえ！」(国分太一風に…)
「すんげぇ、うめえ！」(国分太一風に…)

今までに食べたことないぐらいやわらかいし、口の中でとろける！
そしてウマイし…

なんでもこの肉は、某流川の某店で出るとすれば
「５枚で2800円程度」するものなんだそうだ。
それがここでは「７～８枚1400円前後」なのだ！
なんて良心的！
ただし「数量限定」でないときもある。行くときはお店に予め問い合わせした方がいい。

後日、うかがったときはこの「特上カルビ」がなかった。
その変わりに出していただいたのがこのお肉だ！

上ロース(左)　上カルビ(右)
またのこの上ロースが、やわらかいのなんの、脂がのっているのなんの、旨味がスゴイのなんの…
当然、上カルビも脂がのってうまいのだ！

そして、このお肉をさらにおいしくするものがある。それが…

これが約50年の歴史を持つ“秘伝の味噌ダレ”だ!!
ニンニクがバンバンに効いた味噌ダレが見事に肉の旨味を引き出すのだ。
当然、身体にもよく元気になること請け合いだ！
(この味噌ダレ、テイクアウトも可能。家での野菜炒めや焼きめしなど、料理のアクセントにいいのだ)

「焼き」は一段落。
お店の人が「次はホルモン鍋を用意したよ！」といってくれる。
網がはずされ、真っ黒な大きい鍋に入った「スゴイ鍋」が溶岩の上に置かれた！

(これで３人前だぜ！　すげえボリューム…)

プリプリのホルモンにソーセージ、豚バラ、センマイ…　そしてキャベツやネギを、
ニンニクベースの特製ダシでぐつぐついわせていく…

これがうまいのよ！　いろんな種類の肉の食感が味わえるし、ニンニクベースのダシと肉の旨味が絡まってうまいのよ!!
また野菜とダシの相性も抜群だね。これに先ほどの味噌ダレを加えるとさらに奥深い味になるのだ！

お肉と野菜を食べ尽くすと「裏メニュー」が出てきた。

お店の人のご機嫌がよかったら出てくるらしい「うどん」である。
肉の旨味や野菜のエキスが出たダシに絡めて食べるうどんはうまい！
ごはんを入れて“雑炊風”にするのもいいらしい！

もうここまでで「充分腹一杯！」と思っていたら
お店の人が「シメに「ウチの自慢」を食べていってよ！」という。
「いくつ自慢があるねん！」と思っていたところに出てきたのがこれだ！

「テールスープ」だ！
今回オレは「テールクッパ」でいただいた。
口にしてみると、非常にまろやかでコクと旨味が効いている。でも後味が驚くほどさっぱりしているので飲みやすい。あっという間になくなってしまった。
この「テールスープ」だが、広島東洋カープの元選手で超有名な方がしばしば、
「鍋ごと持ってきてくれ！」というオーダーをよこすぐらいだそうだ。

さあ気になる値段だが、ここまで飲み食いしてなんと
たった「約５０００円」だった。
(後日食べた「上ロース＆上カルビ」含まず)
以前よりは明らかに減ったものの、割と「大食」のオレが充分に堪能したと言っていいほどの量だ。しかも肉の質が非常にいい！
相当お得と言っていいと思う。

精算をして帰ろうとしたところ、「これ一口食べてよ」と
「まかない」で出る「裏メニュー」をいただいた。

塩カルビである。これも非常に旨味がある。そしてやわらかい。
本当にお肉に自信があるんだなと改めて思った。

お肉だけではない。非常に好感が持てるのは
お店の方が非常にフレンドリーで元気がいいことだ。
元気がないときでも、お肉とお店の人から元気がもらえるだろう。
それよりも何よりも、どんなに忙しくても常にすべてのお客さんに目線を配り、絶妙なタイミングで注文された肉を提供していく…　網の交換のタイミングも見事だ。焼き方に少し注文がつくかもしれないが、お肉に「自信がある」からこそ。「肉の本当の『旨味』を引き出してもらえる」と思って教えてもらいたい。
また、昨今の「ＢＳＥ問題」の影響で、お肉の値段に若干の変動があるそうだ。しかし、いい肉を少しでも安く提供していこうとしているところに注目したい。

そして最後にこれを見てもらいたい。

この鉄板、「何年もの」だと思う？
なんとこのお店の創業以来「47年」もの年月を重ねているのだ！
今のご主人のお母様が「ホルモン焼き専門店」として開業したこのお店、ご主人の若い頃にお母様が亡くなり、そして受け継いできた。そのお母様の代からの鉄板なのだ。店が終わったあと、このようにきちんと磨くのが習慣なのだそうだ。
今回はいただかなかったけど、この鉄板の上で焼いた豚キムチやホルモン焼きもうまいんだろうな…


お店データ
焼肉たいほう
安芸郡海田町日の出町3-15
082-823-2057
17:00～22:00
定休日　木曜日
駐車場　店のそばに４台ぐらい


特上カルビ　1365円
※限定　量が少ないのでお問い合わせを！
上カルビ　　1155円
牛ロース　　1155円
ホルモン　　 735円
たいほう特製みそダレ
　250g　525円
　600g　1050円
セットメニューもある
※若干値段の変動あり