はぶて虫のささやき

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(旧:はぶて日記)

映画評1021 ~ 岬のマヨイガ

2021-08-29 | 映画評
今日は「岬のマヨイガ」を見てきました。

「霧のむこうのふしぎな町」などで知られる作家・柏葉幸子の野間児童文芸賞受賞作を原作にしたファンタジーアニメ。不思議な伝説が伝わる古民家「マヨイガ」を舞台に、居場所を失った17歳の少女と血のつながりがない新しい家族との共同生活を描く。監督を『のんのんびより』シリーズなどの川面真也、脚本を『映画 「聲の形」』などの吉田玲子、制作をアニメ「ジョジョの奇妙な冒険」シリーズなどの david production が担当。主人公の声を『星の子』などの芦田愛菜が務め、達増拓也・岩手県知事が声優に初挑戦する。

<ストーリー>
ある理由で家を出た17歳のユイと、事故で両親が他界したショックから声を失った8歳のひよりは、不思議な老女・キワさんに導かれ、岬に立つ古民家「マヨイガ」で暮らすことになる。そこは「訪れた人をもてなす」と岩手県で言い伝えられている伝説の家だった。二人の傷ついた心は、マヨイガでキワさんの温かさに触れて過ごすうちに癒やされていく。そんな中、“ふしぎっと”と呼ばれる妖怪たちがキワさんを訪ねて来る。


いつも行っている映画館では予告編がなかったので、どんな映画なのかまったくわからなかったのだが、ネットでの評判が意外と高かったので、見ることにした。

ただ、結果的にネットでレビューしている人は9人だけだったのだけど・・・

いわゆる「ほのぼの」系かと思っていたが、妖怪たちも出てくるので、最後は壮絶なバトルになるのかと思いきや、それもなく、要するに単なるファンタジーアニメだった。

東日本大震災での出来事が背景となっていて、そのせいで独りぼっちとなってしまった少女二人(ユイとひより)が、謎のおばあちゃん・キワとの奇妙の生活の中での冒険(?)の話である。

先ほども書いたが、妖怪たちが出てくる上に、ラスボスは「アガメ」と言われる人の苦しみ・悲しみを食べて大きくなる化け物なんだけど、アガメの脅威がそれほど描かれているわけでもなく、最後のバトルも思った以上にあっさりと終わる。

あれだけ出てくる妖怪たちも、実はほとんど何もしない。

アガメを倒すのは、謎のおばあちゃん・キワではなく、実はユイとひよりである。

そのための伏線は一応張ってはいるものの、ちょっと弱いなあ、という感じだった。

そういう意味では、いちおう「ほっとする」結末ではあるものの、盛り上がりに欠ける作品だった。

途中にカッパが出てくる上に、声をあてているのがサンドウィッチマンの二人だったりするのだけど、特に笑いに持っていっているわけではない。

なので、全体的に特に面白いとか、感動したとかいう感情はほとんど沸いてこなかった。

さて、問題は声優陣である。

いちおうの主人公であるユイは、芦田愛菜が声をあてていたが、そんなに違和感はなかったように思う。

そして、キワの声があの大女優・大竹しのぶだ。

前から言っているように、大竹しのぶの演技は超一流であるが、アニメの声には向かない。

今回も、おばあちゃんの声を出そうと一生懸命演技をしているのはわかるのだけど、聞いていてどうにも違和感が拭えない。

そしてサンドウィッチマン。

富澤の声は、いつもとまったく同じしゃべり方だったのですぐにわかったが、伊達の方はしばらくわからなった。

どうも、いつもより張り切って演技していたようで、やや違和感があった。

カッパの中に、ド素人みたいなのがいたが、あれが岩手県知事の達磨さんだろう。

まあ、震災後10年を記念しての映画らしいので、「特別出演」というところだろうか。

ということで、思ったよりも面白くなかったので、評価は「C」にしておきます。

でも、悪くはないと思います。

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