シャンインは信宏(しんほん)に誘われて映画に行く。遼からもデートなんだからもっとお洒落をしていけと言われるが、シャンインにそのつもりはない。信宏は仲間だ。
そして案の定、今度はもっと刺激と強い映画を見に行こうと言われる始末だ。彼としては今年1番泣ける映画と評判で、期待をしていたのに。
その帰り、1人の男が人物を書いているのに出くわす。
シャンインはその男に見覚えがある。どこかで会ったような…どこかで…声をかけるが、どこでしたっけ?としか言えない。
シャンインも絵を書いてもらうが、その男、夏目芳樹は君の上っ面しか描けない、心の奥が描けないと、お題はいいという。
キャッツアイで絵を見せると、遼も信宏もいい絵だと思うという。ただ表情に乏しいっちゃとぼしいかなと遼が言う。
家に帰っても、シャンインは夏目のことが忘れられない。何だろう…この感情。
昔感じたことがある。遼に会いたいと願っていた香の気持ちだ。これは私の記憶じゃなくて、香ママの記憶?しかし香は何も答えない。
翌日街を歩いていると夏目が個典を開いているのを見つけた。表の張られた1枚の絵。それは香の絵だった。
いつもの香からは想像もできない深い悲しみに満ちた絵…。
店に入ると夏目と話す。そして夏目の元同級生がが夏目だったと知る。
シャンインは香の養女だということを話す。
香は学生時代、人を引きこむほど明るかった。いつも明るい彼女を模写していたが、何かが違った。彼女の心の奥が描けない。
やっと納得のいく絵が描け、香にスケッチブックを見せたが、香はそれを投げ捨てた。中の1枚のさびしげな表情の絵が彼女の気に障ったらしい。
卒業式の日、香は自分の生い立ちを話し、謝ったという。心の中をのぞかれたようで嫌だったと正直に話した。
そして香に会いたいという夏目に香ママは一昨年亡くなった事実を告げた。夏目は泣いた。そっとハンカチを差し出すとそれで夏目は涙をぬぐった。
家に帰ってもシャンインは夏目のことばかりを考えていた。そして夏目の涙をぬぐったハンカチを手にしていた。
夏目さんは香ママの初恋の人だったのね。だから恥ずかしくてなにも答えなかったのね、と思う。
しかしそれとは別にシャンインの心の中にも不思議な感情が芽生えていた。まるで熱があるような…今まで経験したことがない感情だ。
シャンインは、冴子に自分は病気だろうか?と相談する。
すると冴子は笑いだす。人が真剣に悩んでるのにと怒るシャンインだが、あなたもちゃんと成長してるのねと喜んでいる。
遼にその話をするとまじかよと驚く。初恋。遼に撮っても複雑だ。
キャッツアイで、座っていると、汗をかいた信宏が気が効くなとシャンインがしっかり持っていたタオルで全身を拭く。それを見たシャンインは怒る。ぐちゃぐちゃになった店にやってきた遼は、こりゃ、なんだ?台風でもあったのか?と聞くと、海坊主はああ、シャンインという台風がねと言う。そんなに怒った理由が全く判らないという。
シャンインは、再び、夏目の個展に行こうとするが、傍まで行くと恥ずかしくて逃げてしまう。それと入れ違いに遼が訪れる。
そして夏目の絵を見るが、その中に香の絵があるの見つけ驚く。俺の前でしか見せなかった悲しげな表情。夏目はそれを見事に表現していた。
遼は外に出ると泣いた。
もう1度、夏目の個展に向かったシャンインは、そんな遼を見てしまう。
でも違う。香ママが遼パパに向けていた感情と夏目に向けていたものは違う。
遼に向けていたものはもっと深いもの。
香の初恋と、自分が出会った初恋、そして泣いていた遼。その間でシャンインは揺れた――――。
そして案の定、今度はもっと刺激と強い映画を見に行こうと言われる始末だ。彼としては今年1番泣ける映画と評判で、期待をしていたのに。
その帰り、1人の男が人物を書いているのに出くわす。
シャンインはその男に見覚えがある。どこかで会ったような…どこかで…声をかけるが、どこでしたっけ?としか言えない。
シャンインも絵を書いてもらうが、その男、夏目芳樹は君の上っ面しか描けない、心の奥が描けないと、お題はいいという。
キャッツアイで絵を見せると、遼も信宏もいい絵だと思うという。ただ表情に乏しいっちゃとぼしいかなと遼が言う。
家に帰っても、シャンインは夏目のことが忘れられない。何だろう…この感情。
昔感じたことがある。遼に会いたいと願っていた香の気持ちだ。これは私の記憶じゃなくて、香ママの記憶?しかし香は何も答えない。
翌日街を歩いていると夏目が個典を開いているのを見つけた。表の張られた1枚の絵。それは香の絵だった。
いつもの香からは想像もできない深い悲しみに満ちた絵…。
店に入ると夏目と話す。そして夏目の元同級生がが夏目だったと知る。
シャンインは香の養女だということを話す。
香は学生時代、人を引きこむほど明るかった。いつも明るい彼女を模写していたが、何かが違った。彼女の心の奥が描けない。
やっと納得のいく絵が描け、香にスケッチブックを見せたが、香はそれを投げ捨てた。中の1枚のさびしげな表情の絵が彼女の気に障ったらしい。
卒業式の日、香は自分の生い立ちを話し、謝ったという。心の中をのぞかれたようで嫌だったと正直に話した。
そして香に会いたいという夏目に香ママは一昨年亡くなった事実を告げた。夏目は泣いた。そっとハンカチを差し出すとそれで夏目は涙をぬぐった。
家に帰ってもシャンインは夏目のことばかりを考えていた。そして夏目の涙をぬぐったハンカチを手にしていた。
夏目さんは香ママの初恋の人だったのね。だから恥ずかしくてなにも答えなかったのね、と思う。
しかしそれとは別にシャンインの心の中にも不思議な感情が芽生えていた。まるで熱があるような…今まで経験したことがない感情だ。
シャンインは、冴子に自分は病気だろうか?と相談する。
すると冴子は笑いだす。人が真剣に悩んでるのにと怒るシャンインだが、あなたもちゃんと成長してるのねと喜んでいる。
遼にその話をするとまじかよと驚く。初恋。遼に撮っても複雑だ。
キャッツアイで、座っていると、汗をかいた信宏が気が効くなとシャンインがしっかり持っていたタオルで全身を拭く。それを見たシャンインは怒る。ぐちゃぐちゃになった店にやってきた遼は、こりゃ、なんだ?台風でもあったのか?と聞くと、海坊主はああ、シャンインという台風がねと言う。そんなに怒った理由が全く判らないという。
シャンインは、再び、夏目の個展に行こうとするが、傍まで行くと恥ずかしくて逃げてしまう。それと入れ違いに遼が訪れる。
そして夏目の絵を見るが、その中に香の絵があるの見つけ驚く。俺の前でしか見せなかった悲しげな表情。夏目はそれを見事に表現していた。
遼は外に出ると泣いた。
もう1度、夏目の個展に向かったシャンインは、そんな遼を見てしまう。
でも違う。香ママが遼パパに向けていた感情と夏目に向けていたものは違う。
遼に向けていたものはもっと深いもの。
香の初恋と、自分が出会った初恋、そして泣いていた遼。その間でシャンインは揺れた――――。