kouheiのへそ曲がり日記

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宗教は民衆のアヘンか?

2005-11-01 09:37:00 | 日記
概ね、信仰をもつ人々はマルクス主義を目の敵にする。
なぜなら、マルクスが「宗教は民衆のアヘンである」と言ったからだ。

しかし、この言説は偏ったものの見方だ。
いわゆる「部分的イデオロギー概念」にもとづくイデオロギー批判にすぎない。

マルクス主義においては、利害心理学がよく援用される。
つまり、資本家があのようなことを言うのは、こうこうで自分にとって得だからだ、等々と。

しからば、「全体的イデオロギー概念」にもとづくイデオロギー批判とは何か。
それは、相手の利害ではなく、世界観の構造を分析することにより、イデオロギーを批判するものである。

つまり、あいつがあのようなことを言うのは、あいつの世界観の構造がこうこうであるから、あのような偏った意見(イデオロギー)が出てくるのだと。

確かに、宗教はイデオロギーである。
しかし、それは宗教がまやかしだからではない。

宗教というものは、人間とはこういうものである、世界とは、宇宙とは、真理とはこういうものである、と決めつけてしまう。
つまり、非弁証法的な意識である。
だからこそ、イデオロギーなのだ。

全ては時とともに移ろう。
人間も、世界も、宇宙も、真理も。

より真正な意識とは、森羅万象を時とともに移ろうものとして捉える意識である。
具体的に実行にうつすのはとても困難だけど・・・。