静岡県立漁業高等学園は、創立50年。一流の漁師になる近道です。

漁師をめざして、がんばっている生徒たち。
30歳までの若者が全国から漁業の街、焼津に集っています。

漁師のリーダー

2016年08月12日 09時12分18秒 | 所感

沿岸漁業でも、遠洋漁業でも漁師のリーダーがいます。
例えば、県から漁業者に話をする場合、全漁業者を集めるのは簡単ではないので、リーダー的人物に話をします。
沿岸漁業の場合、昔のように各漁村(あるいは各浜)に漁協があった時代は組合長がリーダーでした。
今は漁協の合併が進み、一つの漁協が広域であったり、漁協内に漁業種別組合があったりするので複雑です。
しかし、
 ○○地区のシラス漁のことならAさん。
 ××地区のキンメダイ漁ならBさん。
などの実質的なリーダーがいるので、その人に話をすれば、地域を取りまとめてくれます。
地区をまとめる力量のある人物がリーダーになっている訳です。

遠洋漁業の大型漁船なら、船単位で一つのコミュニティーです。
漁労長であったり、船長が、あるいは機関長や甲板長がリーダーです。

リーダーには漁師としての腕も大事ですが、本当に大事なのは人格です。
「この人のことなら従おう」
と回りの漁師に思ってもらえるかどうかです。

漁業に限らず、日本の一次産業には厳しい時代です。
だからこそ、新たな一歩を踏み出せる人材が必要です。
日頃、生徒の皆さんには
「人にやらせられるのではなく、自分からやることが大事」
と言っています。
自ら一歩を踏み出し、新しい漁業の世界を創る人に育って欲しいと思っています。

【漁業士会】
県では漁業士という制度があり、各地区のリーダーとなる人材を青年漁業士、指導漁業士に知事が認定しています。
各地区の漁業士で組織する漁業士会があり、この漁業士会により地域を越えたネットワークが作られています。
漁業士を経験した、漁協の組合長も多いため、他地区との連携もしやすくなります。
学園から沿岸漁業に進む生徒には、ぜひ漁業士となって地域の漁業を盛り上げて欲しいと思います。

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