全国交通ニュースブログ

南海本線みさき公園駅がかつての賑わいを取り戻すのはいつになるのか? <5/6追記あり>

2023/11/6付ブログ記事「大阪府岬町のコミバスは、並行する鉄道線より安くて便利(後)」の続きです(追記記事はこちらに移動させました)。

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上記ブログ記事で書いたとおり、大阪府岬町のコミュニティバスの発着拠点であるみさき公園駅の前には、2020年3月末まで南海電鉄グループが運営する同名の遊園地がありましたが、営業終了後も駅名はそのままです。地元岬町が南海電鉄から遊園地の敷地を購入して町立の自然公園「岬町立みさき公園」に転換し、新たな民間業者を迎え入れて自然を生かしたアミューズメント施設を営業させるなどして活性化する方針だからです。

2022/9/28に計画が発表された段階では「24年春の開業を目指す」とのことでした。

https://www.asahi.com/articles/ASQ9X6X82Q9XPPTB007.html(このブログ記事を書いている最中にGoogleで「みさき公園 リニューアル」と検索するとこの記事がトップに表示されました)

これを受けてみさき公園の敷地は新施設の整備のため2023/4/1からゲート周辺などごく一部を除いて完全閉鎖されましたが<2021/7から約3分の1のエリアが町立公園として暫定開放されていた>、それから半年以上経過しても整備工事が着工される気配はどこにもなく、町役場の担当部署にも業者からの連絡はないとのことでした。

結局、当初計画より大幅に遅れる旨2024/2/21付で岬町から発表されています。2027年から段階的に開業を進め2032年以降のフルオープンを目指すとのことで、当初計画からは3年以上の遅れとなりました。ただ、本格的な工事に入る前の2024年春時点で一部エリアを暫定開園し、「プロジェクトの進捗や詳細について案内するための公園内事務所の設置」「計画図やパースを放映するモニターの設置」「公園内でのイベントの実施」を行うとのことでした。

https://www.town.misaki.osaka.jp/soshiki/toshi_seibi/sangyo/aratanamisakikouen/3141.html

https://www.town.misaki.osaka.jp/material/files/group/20/R6MiLEX_keikakuhenkou.pdf (運営予定の民間業者からの資料=5ページ目が暫定開園に関する内容)

但し、遅れる旨を報じたメディアはNHKだけで、しかも発表から半月以上後です。こちらでは、業者資料にない遅れの理由が明記されており、「資材価格の高止まりや人手不足」としています。

https://www3.nhk.or.jp/kansai-news/20240310/2000082632.html

ということで、2024/5/2にみさき公園駅に行ってきました(最終目的地は、岬町コミバスの終点である府県境の小島住吉バス停の先)。

駅前からみさき公園のゲートに続く道沿いの一部には、新たにサクラの木の記念植樹がなされていました。

駅前の最も目立つ位置にあるシダレザクラには、「みさき公園暫定開園記念 さくらの木オーナー カレイドジャパン株式会社 2024年4月6日」と書かれた掲示が設置されていました。カレイドジャパンは各地で集客施設のプロジェクトに参画しており、みさき公園プロジェクトの中心的な存在です。

朝日科学模型遊園」は岬町の隣の阪南市に本社のある遊園地の運営・管理を行う会社で、みさき公園プロジェクトにも参画しています。

しかし、公園のゲートのシャッターが最近開いた形跡はありません。サクラが植樹された2024/4/6にゲート内で岬町やプロジェクトの関係者を集めてセレモニーが開催されたのであれば、落ち葉がそのままになっていることはないはず・・・

唯一継続して開放されている「海まで続く道」(ゲートの外側)から見た様子も、半年前と何ら変わらず、手付かずのままです(壊れた柵はさすがに修復されていましたが)。

上で紹介した運営予定の民間業者からの資料には、暫定開園の内容として「プロジェクトの進捗や詳細について案内するための公園内事務所の設置」「計画図やパースを放映するモニターの設置」とありますが、そのようなものはどこにも存在しませんでした。「公園内でのイベントの実施」も、少なくともGW期間では予定されていません。

ということで、この事実を踏まえ、町の担当部署に「何を以て暫定開園としているのか」を聞いてみたところ、民間プロジェクト側で独自に「みさき公園暫定開園記念」と銘打って植樹セレモニーを行ったそうで、町は全くタッチしていないとのことでした。したがって、岬町公式サイトの「新たなみさき公園の整備に向けて」のページや町の広報に植樹に関する内容が掲載されることはないそうです。

果たして、土休日のみさき公園駅および駅周辺がかつてのように賑わいを取り戻す日はいつ来るのでしょうか?

 

ちなみに、みさき公園駅のトイレは2019年4月にリニューアルされ、当時のファミリーの利用の多さを踏まえて3~5歳向けの「こどもトイレ」が新設されました。

https://www.nankai.co.jp/contents/e_project/toilet/misakikoen.php

2024/5/2時点でもそのまま存在しますが、本来の役割を十分に果たした期間は今のところ「1年未満」ということになります。

 

<5/6追記>

上記で書いた植樹セレモニーですが、岬町議会の議員さんのブログで触れられていました。

https://ameblo.jp/takeharanobuaki/entry-12847383141.html

「カレイドジャパン株式会社より連絡をいただいた上記セレモニーに参加させていただきました」と明記されており、やはり岬町の担当部署とは無関係に開催されたことが改めて分かります。

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