ひなたぼっこ

「まだ見ぬ素晴らしい景色」を求めて自転車で。

大山

2012-04-27 | Bicycle ride



ふと大山が見たくなった

残雪のある大山が




「見たい」が「どうしても見たい!」になるのにそれ程時間は掛からない。



それなりに忙しいんですけどね。
一回思いだすともう手が付けられません。

なんとか都合つけて(やらなきゃいけない事を後回しにしたとも言う)有給ですよ。




期待に胸躍らせて西へ車を走らせたはいいけど、この日は黄砂さん大ハリキリで活動中…

それでも赤碕からは自転車に乗り換えさらに西を目指す。





弓なりに曲がる坂道を登りきると突然正面に大山が現れる
天気が良ければ「おお!」と感動するシチュエーションなんですがね…
ガスってちゃあイマイチ写真も主役の大山もシャキっとしてくれません。
まあ、写真じゃこんなですが肉眼ではもう少し見えてましたけど。


相変わらずのガスった大山





でも気温が高いから走ってて楽しい



名和の辺りだったでしょうか、広域農道です。



こんな道は雰囲気がいい。
広域農道って道がきれいで車も少ないとこが多いから走りやすい。
でもアップダウンがけっこうあるんですよね。

自分は自転車に乗らない日はスッパリ乗らないって感じで、ローラー台も持ってないしトレーニングも全然しない。
そんなんだから速くなるわけでもなく、登坂能力も全く向上しません。
時間掛かっても行きたい場所に行けたらそれでいいので今後もそのスタンスは変わらないでしょう。

この手前で全身バッチリきまった女性ローディとすれ違いまして、
ここで写真撮ってる時に折り返してきたのか抜いていかれました。
カメラを仕舞って女性の後を走り出すのですが、見るからに一所懸命自転車に取り組んでおられるようなので
軽くちぎられて行くんだろうなって考えながら自分なりに進んで行きます。

距離にして40~50mくらい間が空いてたでしょうか。
女性ローディが登り坂に差し掛かると、二台の距離が一気に縮んでいきます。
登り坂しんどそうだな~イヤだな~と相変わらずのヘタレ思考で自分も登り始めます。

女性ローディがダンシング。苦しそう。
目の前であんたが頑張ってたらこっちも頑張らなくちゃならなくなるから早いとこちぎってくれ!
そう思ってるのと裏腹に距離がどんどん縮まってくる…

おそらくこの人はこの辺を何往復もしてトレーニングしてて、もう足が売り切れてたんでしょう
しょうがないから抜いていきます。
どうせ後からまた抜かれるのに…


登り坂は思ってたより長くて…途中で写真撮るふりして休憩しようと何度思ったことか。
そして程なく突然の腹痛orz

トイレに駆け込む為休憩なんかしていられません!
もうがむしゃらに足を回して進みました。

この道を走ったのは初めてでしたけど、多分次走っても今日以上のタイムは出ないでしょう。
ピンチになると人間すごいパワーを発揮するもんですねw
ちなみに振り返ると女性ローディは見えなかったので途中で休憩でもしてたんだと思います。







植田正治写真美術館



大山とここを見るのが今日の目的。


植田正治

鳥取県境港市の出身の写真家。2000年に87才で永眠。
写真誕生の地であるフランスでも日本語表記そのままに「Ueda-cho」として紹介されている。
鳥取砂丘を舞台に多く写真を撮ってた人ってイメージ。
砂丘の風景ではなく、人や物を配置して「演出写真」というジャンルを確立した。
ブランドの広告写真なんかの写真はすごくかっこよかった。

人それぞれ好みはあるだろうけど「今日本で一番いい男は?」って聞かれたら福山雅治って言っとけば間違いない。
福山雅治は写真家としても活動してて、その福山が師と仰いでやまないのがこの植田正治である。
2002年くらいにここで福山雅治の個展をしてた。
当時はまだ写真にはほとんど興味なくて「なぜ福山が鳥取で?」って思った記憶がある。
思っただけで行かなかったけど。
今思えば見とけば良かったな…と。

ま、植田正治って写真家は我が鳥取県が誇るべき偉大な人だと思います。


で、この美術館は建築家 高松神 の設計。
この人は島根出身で意外と昔から知ってる。
高校の製図の授業で、この人の設計した家の図面を模写するのが初めての課題だったな。

高松建築って、もっとメタルが多用されて近未来チックな周囲との調和なんて無視!wってイメージなんですけど
色んな建物を設計してるんですよね。
ここんとこ良くない噂もチラホラと…って感じですが、長い期間活躍してきた一流の建築家には違いない。
この美術館も高松伸の代表作品です。





無機質なコンクリートの打ち放しにクロモリのロードバイクが絵になる。
晴れてればもっと良かったでしょう。






美術館の中も打ち放しの壁。そしてモノトーンの床で派手さはない。
でも自然光の取り入れ方が絶妙でこの辺りはさすがだと思いました。


風がなくて晴れた日ならここに逆さ大山を見る事が出来るんですが
    
この日は全くダメでございました。


展示室の中は撮影禁止だったんで写真はありませんが、とても勉強になりました。
モノクロもいいけど、今の自分にとって学ぶ事が多かったのはカラー写真。
上手い人の写真を見るのが一番勉強になりますね。
来て良かった。


さて、あまりにも美術館でゆっくりしすぎましてずいぶん遅くなりました。
予報は夜から雨だし、だんだんと空が暗くなってきて風も出てきて、いつ降り出してもおかしくない感じ。
でもせっかく来たんだから大山方面を目指して走り出します。


伯耆富士



大山の魅力の一つに、見る方向で大きく姿を変えるとこがあると思う。
こちらから見ると富士のような美しいシルエットになる。
でもこの時期にはもう残雪がほとんど無いんですね。
きれいな残雪を撮るには、3月の晴れた日を狙ってくるのが良さそうです。


大山ガーデンプレイスを左に折れまして、大山平原クラブゴルフ場を横目に走れば赤松展望台。



ここから米子市街が一望できて… のはずがやはり黄砂のバリアでうっすらとしか見えない。
夜景もけっこう綺麗なんですがね。
黄砂の時はどんな風に見えるんだろ?


大山観光道路(ときめきライン)に合流しまして登って行きます。



米子には過去トータルで3年くらい住んでましたんで、大山はその頃に車でほんとよく来ました。
この道は四季折々の表情で素敵で、まっすぐ続く森の中の道って感じで好きだった。


ただ、そんないい気分で走れるのは何の力もがんばりも必要ない車で走る時の話であって
登坂能力最弱レベルの自分が自転車でここを登れば苦行以外の何ものでもない。

34×26なんて笑っちゃうギア比でも足つかずに登れませんが、何か?
ツールド大山なんてのに出ようもんならリタイア確実ですわorz


自転車と共にヘタリこむの図


ふと時計を見ればもう既に5時前。
ここから大山寺まで登って観光して、その後下って赤碕まで走る… となるとそれまで天気はもってくれないだろう。

くやしいがUターンして坂を下るしかあるまい。




いや、坂道登るのがしんどいからじゃないですってw


雨に降られたくないので仕方なくです。 し か た な く (笑)




登りはドン亀ですが、下りなら他の人とそう変わらない。(当たり前)

CASATIにはサイコン付けてませんので正確には分からないですが、
直線で追い抜いてった車に追いついちゃったので70km近く出てたんじゃないですかね?
13Tじゃ全然足りなかったですから。
その速度でも恐怖感もなく安定してましたんで、さすがCASATIのフレームだと思いました。



妻木晩田遺跡や上淀廃寺を有する淀江町は古代の古里として町おこし。

所々に高床式の休憩所や石馬のベンチが作ってありました。



天気はどんどん怪しくなっていきますので、もくもくと赤碕を目指して走る。

そういえば今日は春らしい写真を撮ってなかったなと思ったので途中で一枚





ライドを締めくくる夕陽もこの日は厚い雲と黄砂に覆われ、色さえ見せてくれませんでした。

日が落ちた頃赤碕に辿り着き、自転車を仕舞って車に乗り込む。

走り出して程なく雨が落ちてきた。


「あそこでUターンして正解だったな♪」と頑張らなかった自分を慰める…






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2 コメント

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Unknown (どりもぐ)
2012-04-27 21:57:33
いいですよねー大山
去年自分が大山登山したときも途中から
ガスが出始めて登ったはいいが景色は真っ白だった
苦い思い出が甦りましたw
あと、名和のへんの農道先日自分もノックアウトされました
あのアップダウンは結構脚にきますよねーw
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どりもぐさんへ (ぐりお)
2012-04-28 08:43:40
翌々日からの快晴っぷりはどうなんでしょうw
有給取るのもう二日我慢すれば良かったのに…と悔やまれますよ。
名和のアップダウンはきついですね。
特に復路がこたえました。

どりもぐさんも登山をされるんですね。
今年は登山と自転車を組み合わせた自分なりの大山チャレンジを考えてます。
計画だけに終わらずなんとか実行したいものです。
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