ごとりん・るーむ映画ぶろぐ

 現在584本の映画のあくまで個人的な感想をアップさせていただいています。ラブコメ、ホラー、歴史映画が好きです【^_^】

ミッション 8ミニッツ(ダンカン・ジョーンズ監督)

2012-05-01 | Weblog
キャスト:ジェイク・ギレンホール、ミシェル・モナハン、ジェフリー・ライト、ヴェラ・ファーミガ、マイケル・アーデン
ストーリー:アフガニスタン駐留第17空挺部隊所属のスティーヴンス大尉は、ある日目覚めると不可思議なカプセルの中にいた。そしてなぜか画面を通じてオペレータの指示を受け、シカゴに向かう旅客鉄道の同じ車両に移動して爆発テロを経験する…
コメント:いわゆるストーリー展開は非常に速い。見ていて飽きることはないし、ラストのご都合主義もまあ許せる範囲内。カメラは終始車両のなかを移動するだけだが、それもまた閉ざされた空間のなかの映画ということで許せる。ジェイク・ギレンホールは相変わらず「苦渋」に満ちた演技でそれがアメリカの批評家には受けがいいのかもしれないが、もう少し自然体でもいいのかな、とも思う。俳優は似て非なる場面をそれぞれ演じ分けており、その演技だけでもこの映画見る「価値」はある。
 冒頭ではシカゴユニオン駅に向かう二階建ての鉄道が青空のもとするっと走っており、線路の上を走る電車の様子がまたなかなか良い。いわゆるタイムトラベルものではないし、謎解き映画でもない。電車マニアにはたまらない純愛映画という分類か。アクションシーンとよべるものもなく、ただひたすら「過去に戻ってもっと情報を得ていたら…」的なストーリー展開が、面白さを増幅させている。
 ニューヨークからおそらくシカゴに向けて走る鉄道だと思うが、車内の機能美が映画のやや暗い雰囲気と微妙にマッチしていてよい。シカゴの空も自然な青さで、それがジェラルミンの鉄道車両と映える。低予算で製作した映画といってよいが、舞台装置などに工夫がみられる。CGも多少使われているが、イヤミにならない程度で好ましい。ただまあ、なんというか無理やりにでもハッピーエンドにしなきゃならなかったのかというと疑問。「マトリックス レボリューション」でもソフトウェアの世界の出来事がハードウェアになんらかの影響を及ぼす…あるいはプログラム製作者の意図を超えたデータ修正が行われる…というのは実際にはありえないというかそれはもはやコンピュータの暴走になってしまう。後味は悪くともエンディングのラスト5分前で映画を終わらせる方法もあったのかな、と思う。