永遠に、幸せになりたい。    by gorosuke

真夜中、いいおっさんが独り海に向かって延々と竿を振る。
アホだな。でもこのアホ、幸せなんだよなあ。

新月、久しぶりのメバルたち          5月21日

2009-05-29 | メバル
4月作陶、5月GWの窯焚き、その後の展覧会、そして窯出しと、なんだかな、じっくりと釣りをする雰囲気ではなかった。

というより、正直な話、心は釣りから遠ざかっていた。

海の状況がよければ、なにがなんでも身体が先に海に向かってしまうというジャンキー状態だったが
このところ、ちょっくら様子が違った。
釣りに飽きたのか、いや、そんなものではないだろう。
釣りに対して余裕というものが少しはできたのだろう。

ちょっとした心境の変化、よくは自分でもわからない。

釣りへの第二段階に入ったのかもしれない・・・・・

このまま、暫く釣りをしないでおこうか、それも面白いではないか、などとも思ってみたが、

窯出しがおわり、仕事が一段落した日の夕暮れ、

おもむろに、静かに道具を整え出かけたのであった。

さて、どこに行こうか、
尺本命ポイントは今年釣れない。例年の今頃は5匹前後の尺は出ていたが、今年は未だその顔を拝めない。
単に年の巡りなのか、小生の知らぬ間に荒らされてしまったのか、あるいは環境の変化で魚がいなくなったのか・・・わからない。
本命ポイントで釣れないと言うのは、一種名状しがたい寂しさがある。

しかし、まだわからぬ。昨年最後の尺を釣ったのは7月半ばだった。まだ時間はある。


本命ポイントに向かったが、新月であることに気がついた。
ここは灯りが全くなく、新月周りで釣れたことがない。

で、道路の常夜灯がぼんやりと海面を照らすイージーテトラとその向こうのボウズ逃れの磯でやることにした。
尺ポイントは次の満月まで置いておこう。静かに。

先ずはイージテトラ。ここは「静かな爆釣ポイント」と呼んでいたが、その後、爆釣しないのでイージテトラと名を改めた。
道路に車を停め、釣り座まで2分とかからない。気軽にちょいと入れるのでイージなんである。
このポイントの特徴は爆釣しなくとも、新月周りでは25センチクラスがぼちぼちと安定して釣れる。
ともあれ、忘れかけたデカメバルクラスの感触を味わいたかった。


ちょうど日が落ちたところからキャストを始めた。
べた凪、周囲はまだ夕日の残照で明るかった。
全体がほんのり明るいうちはアタリはなかったが、完全に暗くなり、
道路の常夜灯がぼんやり海面を照らすようになって、ぼつぼつと当たってきた。

はじめ飛ばしウキで広範囲を探ってみたが、アタリがあるのはやはり常夜灯の灯りが届く近くの狭い範囲だった。
で、2.5グラムジグヘッド単体に替えての一投目、近いところでゴンと来た。
強い引き、ルナキア9フィートがググングンと派手にしなった。
抜き上げ、魚体をしっかりと握った。
25センチだった。




その後、また掛かった。同じく近いところ。
23センチ。



暫く時間をおいて再び25センチ。



そして、また掛かった!!
が、ちっこいソイだった。うっは。




その後、ぱたりとアタリはなくなり、少し粘ってみたが、ジグヘッドのフックに掛かるのは藻ばかり。
よく見ると、目の前の海面全体に藻の塊があちこちと浮いている。いつの間にか流れてきたのだ。
で、やめようと思ったところ、足元で食いついてきた。
24センチだった。




となれば、もう少し粘ってみる。が、藻の塊たちには手を焼きどうにもならぬのでやっぱりやめることに。

しかしこのポイントは不思議である。でかいやつはみんな近いところ。
足下のテトラから出てくるやつもいる。
普通のポイントでは足下で食いつくのは小さいやつと相場は決まっている。でかいのは遠くの深場である。
道路の灯りが届く範囲が小さいということ、それに釣り人が来ない、というのがその原因だろう。面白いポイントである。


その後、ボウズ逃れの磯へ。
いつだったか、新月に本命ポイントで全く釣れず、帰りにふとここに立ち寄り思わず25センチクラスを数匹釣ったことがある。それを聞いて釣り具ネットショップのサライさんが「ボウズ逃れのポイントですね」といったのでこの名前が付いた。

ここは集落の灯りがうっすらと磯を照らし出し、浮き根もありいかにも魚たちが潜んでいそうな磯である。

灯りの届く範囲の先端の磯に立ちキャストする。幸いここには藻の塊は浮いていないようだった。

正面向こうの浮き根の際を狙う。前回はここがヒットポイントだったが、今回はアタリがなかった。
左手の浅場広範囲を探ってみるがやはりアタリはない。
少し前からぽつぽつ来ていた雨が本格的に降り始めたが、寒くもなく帰る気はしなかった。

気分を変えて大きいワームでやってみることに。
がまかつのでかいフックにがん玉を付けたハンドメイドジグヘッドにガルプベビィサーディンが並んで繋がれている根元の太いところ(ボトルではないやつはプラモの部品のように枠に並んでくっ付いている)を付けて投げてみると、磯際の近いところで引ったくるようにアタックしてきた。カサゴかと思ったらメバルだった。
23センチ。



再び同じところを通すと、やはり強烈なアタック。こいつは案外の手応え。根に潜ろうとするのを引きはがす。
でかいと思ったが、24センチだった。




その後、20センチが続き、そのうちアタリはなくなった。

12時もとっくに過ぎたことだし、雨が軽めのレインジャケットをしたたかに濡らしていた。
もう十分、帰ることに。

大した釣果ではないが、晩飯のおかずにはなるだろう。

久しぶりのメバルの感触、楽しかった。

次回は満月あたりか、尺を狙って本命ポイントへ行くとしよう。

釣果は25センチを頭に20センチオーバー9匹。それ以下はリリース。