過食や砂糖のとりすぎ、コレステロールのとりすぎで、糖尿病が増え、そしていま心臓病が増えつつあります。このことは、もっと真剣に受け止めてないといけないと思います。
せっかく塩分をひかえて高血圧や脳卒中を減らしても、心臓病が欧米並みになっては、健康的になったとはとてもいえません。
そのためには、コレステロールを減らすこともたいせつです。コレステロールが多すぎると、動脈硬化を促進し、それが心臓病につながるということは、ご存知の人も多いでしょう。コレステロールは、もともと体質的に高い人もいます。こうした人は食事に注意するだけでなく、コレステロールを下げる薬を飲むことが必要でしょう。甲状腺の機能が低下している人も、血中のコレステロールが高くなりがちです。これは甲状腺からのホルモン不足によって起こり、食事内容とは関係しません。このような人は専門医に相談されるとよいでしょう。
ほかにも、日本人の食習慣に悪いものがあります。たとえば、熱いものを好む習慣です。同じ汁物を入れる器でも、日本のおわんと西洋のスープ皿とをくらべてみるとよくわかります。それは、日本のおわんは熱を逃がさないような形になっています。「のどもと過ぎれば熱さを忘れる」ということわざがあるように、口に含んだとき「熱い」と感じても、のどを通ってしまえば、あとは何にも感じません。しかし、熱いものをひんぱんにとって刺激していると、食道などの粘膜を傷めてしまいます。こうした熱の刺激が、食道ガンや胃ガンの原因になっているともいわれています。
アルコールもやはり粘膜を刺激します。アルコール度の高いお酒やウイスキーを飲んでいると、食道や胃を傷めたり、肝硬変をおこしてしまいます。 さらに食習慣についていえば、お腹がいっぱいになるまで食べ物をつめこまないことです。昔から腹八分目といいます。いくら和食が健康によいとしても、食べ過ぎれば体に悪いのです。注意しましょう。