植物名の水戸方言です。これは、更科公護の「茨城の植物方言」にあったものです。
アワクサ、イヌアワ、イノチアワ、イノジアワ、ネコノシッポ、ネコジャラシ、ネコジャラ
エノコログサです。更科は、イノコログサと書いています。これも方言でしょう。イノジアワというのは、すぐ除草されるので「命のない粟」からきたそうですが…。写真はキンエノコロでしょうか。
カイルッパ、ケールッパ、オンバコ
オオバコです。葉がカエルに似ているからのようで、ギボウシも同様の発想からガイロッパといわれるようです。写真は水戸市植物公園薬草園にあったオオバコです。
スズメノハカマ、テントグサ、トンボグサ、アカハコベ
カタバミです。それぞれ、ハート形の葉の一つを袴とみたり、てんとう(太陽)があたると種が飛びでるからとか、トンボにもんだ葉を与えると食べるからとか、葉に赤黒いものがあるからとか、それぞれいわれたそうです。写真は元石川町で見たカタバミです。
ママコノシリヌグイ ママコノシリヌゲー ママハハグサ ママカカサン
やっかいな雑草であるカナムグラです。ママコノシリヌグイはタデ科の野草のようですが、水戸ではアサ科のこの野草のことをいうようです。写真は鯉沢緑地にあったものです。
カラスノテッポー、カラスノオキュー、オキューグサ、モグサ
カラスビシャクです。子供の口にできる口角炎を「カラスにお灸をすえられた」というそうで、この野草の長い苞(ほう)を線香にみたてたそうです。写真は都立薬草植物園で撮ったものです。
ジゴクノカギズルシ、ツギナ
スギナです。根が長くのびて地獄の底まで伸びているという発想のようです。写真は六地蔵寺付近で撮りました。
ツクシンボ、ツクシノボーヤ、ツギナノコ
ツクシです。これはそれほど変わった呼び方はないようです。写真は大野町の田のあぜで撮ったものです。
アメップリバナ、アメフリアサガオ、アメアサガオ、コマズル、ナベワリバナ
ヒルガオです。「雨降り花をとると雨が降る」といわれているそうで、花期が梅雨の頃だからなのでしょう。写真は栗崎町の田んぼ土手です。
ハクサ
メヒシバです。写真は東京で撮った穂が開く前のメヒシバです。