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トヨタ社長・・・下院議員公聴会出席(折りしもバンクーバーオリンピック開催中)

2010年02月25日 | 川柳

 米議会の公聴会に出席したトヨタ自動車の豊田章男社長はこれまでのところ、「郷に入れば郷に従え」にこだわっているようだ。米紙のオピニオンページで、危機にある米国の幹部に対する同様の言葉を目にしていた。ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)では、一般に日本の社長が避ける方法で矢面に立った。「品質管理を一層厳格に実施するための全社的な努力を私自身が主導している」と寄稿で訴えたのだ。

 日本での記者会見では、文法を無視した英語のコメントが一部の批判を呼んだ。今回の米下院の公聴会の冒頭では原稿に目を落としたままだった。しかし、しっかりした声で話し、つかえたのは数回だけだった。

 それでも、北米トヨタを率いる稲葉良睨(よしみ)氏がもっと堂々と話し、通訳なしで質問に答えると、豊田社長の米での経験不足が際立った。

 運転が恐くなった場合にディーラーへの送迎をするというニューヨーク州でのサービスについて、全州に拡大するかどうかエドルファス・タウンズ議員(民主、ニューヨーク)が尋ねると、通訳は訳すのに苦労した。

 豊田社長が戸惑った表情をみせると、稲葉氏が豊田社長に、自分が答える方がいいと告げ、英語で、「わたしに答えさせてください。わたしの方がここに慣れているから」と述べた上で、すべてのアメリカ人にその資格があると答えた。

 アメリカ人は海外で交渉するとき、その場で英語が最も達者な人を相手にする傾向がある。たとえ、それがトップでなくてもだ。議員たちも、豊田社長が質問を理解していないとみると、手っ取り早く稲葉氏に答えを求めた。

 タウンズ議員は、車両にブレーキ・オーバーライド・システムを搭載するかどうか二者択一の質問をした。豊田社長がほとんど関係のない答えを長々と述べると、同議員は「それはイエスなのかノーなのか」と迫った。

 ここで稲葉氏が、リコール車の多くに同システムの搭載を進めているが、すべてではないと答えた。その数分後には、「社長」と小声で呼びかけ、「端的に」と言った。

 不法行為損害賠償法をめぐって議員たちが点数稼ぎに走ると、豊田社長は困惑したようだ。ポール・カンジョースキ議員(民主、ペンシルベニア州)は、被害者への「賠償金を支払うために、(同社長が)われわれの制度に基づいて召喚されるでしょう」と警告した。

 公聴会が進むにつれ、同社長は理解したと感じた質問に日本語で自信を持って答えるようになった。質問は通訳を介してイヤホンで聞いていたが、隣に座る通訳に説明を求める場面もあった。

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