現代の虚無僧一路の日記

現代の世を虚無僧で生きる一路の日記。歴史、社会、時事問題を考える

あと10年

2008-10-24 09:48:00 | 虚無僧日記
虚無僧一路を名乗って10年、あっという間だった。
これから先の10年もあっという間に来るのか。
70歳になったら、もう尺八は吹けないかも。

背中の奥が痛む。「さてはすい臓がんか?」
すい臓は、自覚症状が出たらもう手遅れとか。
余命半年と宣告されたら、24時間、虚無僧として
立ち尽くすだろう。死ぬ間際まで尺八を吹き続け
たい。
余命半年が、1年、2年、3年、10年に延びたと
いうだけのことだ。そんな妄想にかられながら、
尺八を吹く。

無念無想にはなれぬか。

「尺八と一休語りの虚無僧一路」のホームページも見てください。

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布施は貧しい人ほど

2008-10-24 09:47:24 | 虚無僧日記
お釈迦様だったか、名僧の言葉だったか、出典不明だが、

「托鉢に行くなら、金持ちの家より、貧しい人の家に
行きなさい」

という話を聞いたことがある。本当にその通りだ。
大邸宅や、繁盛している店、大企業の門前で尺八を
吹いても、全く反応はない。

シャッター通りや古い町並みの、戸も開け放ったままの
店や家では、たいてい布施していただける。

しかし、この言葉の意味は全然違う。貧しい人が、わずか
ばかりの財を布施することで、功徳を得られる。「良いことを
した=徳を積んだ」という幸せの心になれる。「貧しい人に
心の“ともしび”を授けてあげなさい」という意味なのだ。

でもやはり、お客も来そうもない店から布施をいただくのは
心苦しい。門口に立つのはねだりがましいので、最近はやめて
いる。駅頭に立ち、相手の心に委ねている。

先日の中日新聞の占い、「哀れみを乞うて求めるな」だった。
以前は、わざと古ぼけた着物に、ぼろぼろの天蓋で、虚無僧に
出たこともあったが、今は、白の着物に白の大房をつけ、
清楚で毅然とした恰好で尺八を吹いている。

昨日今日、4人の若者が、丁寧に手を合わせて布施をしてくれた。
私もはじめて「無言」で受けた。

「仏像も拝まなければただの木偶。人に拝まれることで、仏と
しての輝きを増す」とは、瀬戸内寂聴の言葉。私も人様に手を
合わせていただくことで心磨かれるのだ。

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虚無僧100日修行

2008-10-24 09:46:58 | 虚無僧日記
来年2月4日立春(私の61歳誕生日)に向けて
100日間の虚無僧修行を実行中。

昨日、今日は天気予報は雨でしたが、私が
虚無僧に出る時は、不思議と雨が上がっています。
天も応援してくれているのでしょうか。

昨晩も夜11時まで名古屋駅で吹いていました。
夜、家では吹けませんので、恰好の練習場所です。
『循環呼吸法』が少し見えてきました。
100日、満願の日までには体得できるかも。


今朝は、朝8時から名古屋駅頭にて。
改札口から、切れ目なく出勤するサラリーマンが
あふれ出てきます。1時間で1万人以上でしょうか。
一日1万人の目に止まれば、100日で100万人。

だが待てよ、そう単純にはいきません。
その9割は、脇目もふらずに私の目の前を通り過ぎて
行きます。虚無僧など、全く眼中にはいらぬようです。

午前10時を過ぎて、歩調もスローダウン。
ようやく、30代のビジネスマンが、サッとお札を!
これで3日間の赤字が取り戻せました。ありがとう。

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12/7 短歌会館公演予告

2008-10-24 09:46:34 | 虚無僧日記
日時:12月7日(日)14:00~15:30 無料

短歌会館の主催で、一路の独演会が開催されます。
「虚無僧の元祖一休さん」をテーマに、尺八演奏を交え
て、虚無僧の体験談などを楽しくおしゃべりします。

600年前の室町時代(一休さんの時代)の尺八
「一節切(ひとよぎり)」も初公開します。

会場は定員40名なので、事前予約申込が必要です。
申込は
短歌会館 052-231-2233

申込多数の場合は、午前11:00~12:30、さらに
16:30~18:00の追加公演も検討させていただきます。

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11. 12月公演予定

2008-10-24 09:46:10 | 虚無僧日記
10月26日(日)12:00~12:20 短歌会館文化祭に出演

11月 2日(日)18:00~19:30 津市分部の本願寺にて観月会
       一絃琴:荒井眞道 尺八:一路

12月 7日(日)14:00~15:30 一路の独演会
       名古屋市中区錦2-13 短歌会館主催       


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100日修行スタート

2008-10-24 09:44:04 | 虚無僧日記
冬の寒修行に向けて100日虚無僧修行スタート。
今日でまだ3日目。満願日は2月1日。

最近ますます反応が無い。一日平均3人120円。
行くたびに地下鉄代を差し引いて300円の赤字。

でも『循環呼吸』の練習をしている。今の所
1回40秒しかできない。循環呼吸はできるのだが、
その口の形では音にならないのだ。100日練習を
積めば、できるようになるかな。
得るものはあるはずだ。

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恩讐のかなたに

2008-10-23 15:00:17 | 虚無僧日記
また「宴乃桜」さんからコメントをいただいた。
忙しい方なのに、私のブログまで見ていただいて、
コメントまで打ってくださる情熱に感謝。

「執着を捨てきれない」とか。まだお若い。
私も40代の頃はそうだった。会津藩士の血という
過去へのこだわりも捨て切れなかった。

それが、虚無僧として、先祖ゆかりの地を回って、
先祖の供養をし、昨年は薩摩へ、今年は土佐高知へ
ついに足を踏み入れた。墓も建てられなかった先祖の
無念を思うと、仇敵怨敵の地だ。でも、鹿児島と高知
を回ったことで、わだかまりがスッーと消えた。

土佐の血を引くという「桜」さんとの出会いが、そう
させたのかも。
人への恨みも憎しみも、過去へのこだわりも、執着も
一切消えた。人を責めることもなく、今心穏やかに
過ごしている。それは尺八の音にも現われている。

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ぜぇ肉火照る

2008-10-22 13:35:36 | 虚無僧日記
地方からの講演依頼が来た。
「宿は駅そばです」「駅の蕎麦?」
「はい、ぜぇにくホテルです」「ぜえ肉、火照る?」
「はい、アナです」「なに穴?」

後でわかった「駅のそばの全日空ANAホテル』だと。
「不倫す(プリンス)ホテル」というのもあるとのこと。
「等級(東急)109」とはランク低すぎ?




捨ててこそ

2008-10-19 09:03:36 | 虚無僧日記
10年まえ、借金地獄で苦しみ、生気もなかった頃、
一絃琴の「眞道」さんから、「尺八の音に出るから、
刀を売りなさい!」と叱咤され、先祖伝来の刀、鎧
を手放した。これで踏ん切りがついた。売れる物は
すべて売り、保険も解約して弁護士に相談し、「個人
再生法」によって、借金を完済した。

家族も財産も総てて「無一物」。心も楽になった。

すると今度は、“欲しいな”と思った物が次々と手に
はいるようになった。琵琶、尺八(2)、琴(3)、机(2)に
椅子(4)、ピアノまでが。スーツにネクタイ、着物(5)に
座布団(5)。刀も模造刀だが、いつのまにか6本に増え
ている。

中日新聞「今日の運勢」
「憐れみを乞い尾を振るな。苦しくとも自らの足で歩んでいけ」

いつもグッドタイミングでドキッとさせられる。
また、すべて整理して、スッキリしたい。


刀を買ったなために

2008-10-19 08:25:20 | 虚無僧日記
子供の頃から刀には興味があった。先祖伝来の刀が
3振あったのだが、さらに退職金を当てにして、2振
買った。300万。(高カッタナ)合計5振。

ところが、結局300万の借金が残り、サラ金に追われて
ドッピンシャン。自殺寸前にまで追い込まれた。その時、
眞道さんの「刀を売りなさい」の一言で、先祖伝来の刀も
あわせて3振売った。わずか40万。(安カッタナ)。でも
これで踏ん切りがついた。40万円を弁護士費用に宛て、
売れる物は全部処分し、結局自己破産せずに、5年
かかって借金を完済した。すべてを捨てて、気持も楽に
なった。(刀を売って“よカッタナ”)

実はまだ2振、隠し持っている。執着を捨てたい。
死後のことを考えたら、すべて処分してしまいたい。
娘が今度結婚するので、「婿殿に“引き出物”として刀を
あげたい」といったら、「結婚式に“切れる物”はタブーで
しょう」と怒られた。

そこへ従兄弟が、珍しく電話をかけてきた。刀に興味が
あるらしい。思わず「あげますよ」と言ってしまった。

言ってしまってから「シマッタ」と執着心が湧いたが、
マネージャーに話すと「全部あげなさい」の一言。また
踏ん切りがついた。