現代の虚無僧一路の日記

現代の世を虚無僧で生きる一路の日記。歴史、社会、時事問題を考える

布施は貧しい人ほど

2008-10-24 09:47:24 | 虚無僧日記
お釈迦様だったか、名僧の言葉だったか、出典不明だが、

「托鉢に行くなら、金持ちの家より、貧しい人の家に
行きなさい」

という話を聞いたことがある。本当にその通りだ。
大邸宅や、繁盛している店、大企業の門前で尺八を
吹いても、全く反応はない。

シャッター通りや古い町並みの、戸も開け放ったままの
店や家では、たいてい布施していただける。

しかし、この言葉の意味は全然違う。貧しい人が、わずか
ばかりの財を布施することで、功徳を得られる。「良いことを
した=徳を積んだ」という幸せの心になれる。「貧しい人に
心の“ともしび”を授けてあげなさい」という意味なのだ。

でもやはり、お客も来そうもない店から布施をいただくのは
心苦しい。門口に立つのはねだりがましいので、最近はやめて
いる。駅頭に立ち、相手の心に委ねている。

先日の中日新聞の占い、「哀れみを乞うて求めるな」だった。
以前は、わざと古ぼけた着物に、ぼろぼろの天蓋で、虚無僧に
出たこともあったが、今は、白の着物に白の大房をつけ、
清楚で毅然とした恰好で尺八を吹いている。

昨日今日、4人の若者が、丁寧に手を合わせて布施をしてくれた。
私もはじめて「無言」で受けた。

「仏像も拝まなければただの木偶。人に拝まれることで、仏と
しての輝きを増す」とは、瀬戸内寂聴の言葉。私も人様に手を
合わせていただくことで心磨かれるのだ。

「尺八と一休語りの虚無僧一路」のホームページも見てください。

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