『體源鈔(タイゲンショウ)』は、1515年頃、豊原統秋が
書き残した音楽書。『體源鈔』という題には「豊原」
の二字が隠されている。「豊」には「骨」、「原」には
「さんずい」をつけ、「豊原家の骨であり血である」
との意味が込められている。豊原家は代々、雅楽を
継承する家だが、「鈔」すなわち「金は少なし」の
洒落も含まれているとか。
1515年は、応仁の乱で、京の都も焼け野原となり、
御所まで焼失してしまっていた時代。雅楽も廃れ行く
運命にあった。そのような中で、豊原統秋は、雅楽を
後世へ伝えるべく、この書を編纂したのである。
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