「法隆寺の尺八」
「東京国立博物館」の一画に「法隆寺宝物館」があります。
明治4年の廃仏毀釈運動の波を受けて、法隆寺も財政窮乏し、
明治11(1878)年、三百数十点もの文物を皇室に献上する
ことで、明治政府から1万円の下賜金を得たそうです。
その中に、常用文化財子弟の「尺八」があり、ネットでも
見れます。
7世紀後半、唐楽の演奏楽器として用いられた雅楽尺八と
考えられ、その長さが1尺4寸5分(44cm)なので、
これこそ、唐の小尺の1尺8寸に合致し、基準とされた
尺八と云われています。
中間に竹の節が3節ある細い淡竹(はちく)。表に5孔、
裏に1孔、楕円形の指孔を開け、歌口は斜めに切る。
これと同寸のレプリカを作って吹いてみましたら、ドレ
ミファソラシドになっていました。
『古今目録抄』に、「聖徳太子が、天王寺へむかう途中
椎坂(しいさか)で、この尺八を吹かれたら、山の神が
現れ、尺八に合わせて舞を舞った」ことが記されている
そうです。
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