○○高校の入試で「福沢諭吉の出身地はどこか」という問題が
出たそうな。ちょっと知っていれば「九州、大分県、中津市」だ。
ちょっと待て。実は、父福沢百助は、大阪の中津藩の蔵屋敷に
勤めていたので、諭吉は、「天保5年(1835年)大坂・堂島浜
(現・大阪市福島区)にあった中津藩の蔵屋敷」で生まれている。
だから「生まれは大坂(現大阪)」。「出身」とは、生まれた
土地か?所属する藩なのか。なまじ知識があると、悩んでしまう。
だから「試験」は嫌いだ。
生まれたのは大阪だが、翌年父が亡くなり、1歳の時には
中津に帰っている。だから「育ち」は中津。そして19歳で、
中津を飛び出し、長崎、大阪、そして江戸へと移る。幕末に
アメリカやヨーロッパにまで行っている。
幕末最後の身分は「幕臣」。つまり中津藩士ではなく、
徳川の旗本でござった。だから、薩長閥の明治政府には
出仕しなかったのだ。「ニ君に仕えず」である。
その点が「勝海舟」と大違い。福沢諭吉は勝海舟を軽蔑していたそうな。