現代の虚無僧一路の日記

現代の世を虚無僧で生きる一路の日記。歴史、社会、時事問題を考える

尺八の元祖は猿の骨

2021-06-11 23:07:33 | 虚無僧日記



その(1)

「古典尺八を楽しむつどい」。古典とは
いつの時代まで遡ればよろしいのでしょうか。

尺八の歴史を紐解きますと、なんと1万年前
にまで遡ります。中国の1万年も前の遺跡から
鶴や動物の足の骨に孔を空けた笛が何本か出土
しているそうです。

その昔、中国は漢の武帝の時の事です。武帝は
隣国を攻め、戦いに明け暮れていましたが、ある
時、山間に兵を進めていきますと、猿の鳴き声が
聞こえてきます。その声がなんとも美しい。
兵たちは、その声に聞きほれ、闘う意欲を失って
しまいました。故郷の家族のことが思い出され、
里心がついて、戦意喪失です。
兵たちが進まないので、怒った武帝は、「その猿
を捕まえ、殴り殺せ!」と命じます。「ぶてぇい、
ぶてぇい!」と。誰も応じようとしないので、武帝
は自ら弓矢をとり、その猿を射殺してしまいました。
“いかんわなぁ”。漢の国はやがて滅びます。

さて、何日か、何ヵ月かが過ぎて、村人が山中で
妙なる笛の音を聞きます。近づいてみると、朽ち
果てた猿の骨に、風が当たり、妙なる音が鳴って
いるではありませんか。
村人は、その猿の骨で笛を作り、また、竹で同じ
ような笛を作った。それが尺八の元祖だそうです。

あります。
尺八は、中国音で「チーパ」。もともとの意味は
「肘や脛の骨」だそうです。

このように、尺八には、なにか、もの悲しい、
郷愁を誘うような響きがあるようでございます。
 


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