小父さんから

ミーハー小父さんの落書き帳

人生相談 生きるのがおっくう=回答者・高橋源一郎 / 毎日新聞

2019年06月13日 | オピニオン
高橋源一郎 氏
  
  小父さんにもそんな時期あったかな~?ただ無気力には何回かなったと思う。う~ん、この歳になれば「あ~、しんど」で済んでいるかも知れない(笑)。

 でも、相談者の方は深刻ですよね。ただ、悩み抜いて、自分で解決の道が分かった時、こんな簡単な一歩を踏み出せば良かったのかと気づいた時は、無常の喜びを感じるものですね。ということは小父さんも何度もそんな壁にぶつかったことがあったんでしょうね(笑)。

 小父さんはもうすぐ72歳ですけど、高橋源一郎さんが言われる「希望」という病には年中かかっています(笑)。単純だってことなんでしょう!小父さんから見れば相談者は、青春のまっただ中におられるように感じます。どうぞ悩み抜いて前に進んで下さい。


  
 

毎日新聞 2019年6月9日 東京朝刊

 感情を持つのも呼吸をするのも、面倒でなりません。やりたいことや夢もない。全て放棄した結果、今ではわが家のごくつぶしです。世の中には病気で長生きできない方がたくさんいるのに、不謹慎な悩みだと分かっています。2人の弟は有名企業と有名大学におり、彼らの人生と差がついてしまいました。劣等感はあるのですが、行動する気力はおきません。自殺する勇気もない。でも生きるのは面倒。わがままですよね。(24歳・女性)

  
 

 あなたは、「ごくつぶし」でも「不謹慎」でも「わがまま」でもありません。ただ、「ふつう」なだけです。じつは、あなたみたいな人、ものすごく多いんです。みんな、口には出さないけれど。わたしもある時期、そうでした。何カ月も、ただ天井だけ見て過ごすとか。やりたいことが何もなかったので。

 いまでも時々そうなります。何をしたって、最後は死んじゃうのだから。可愛い子どもがいるじゃないか? しょせん他人じゃありませんか。

 この世でいちばん好きな、小説書きをやっているじゃないかって? わたしの書いているものなんか、死んだらすぐに忘れ去られます。何の意味もないことをやっているだけです。

 残念ながら、この問題に根本的な解決策はありません。だって、それは、あらゆる人間がかかる病なんですから。

 そのままでいいじゃないですか。息を吸って吐いて、寝て起きて、壁でも見てる。そのうち年とって死んでしまうから、問題なし。絶望して死んでゆくだけ。それこそ、他の生きものにはできない、人間らしい生き方なのかもしれません

 一ついいことを教えてさしあげます。人間がみんな突然かかる、もう一つの病があります。「希望」という病です。絶望と同じように、この病にも突然かかります。理由もなくね。かかった瞬間、世界は突然美しくなります。その病にかかられるよう心よりお祈りしております。(作家)
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4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (ree)
2019-06-14 02:48:52
私もね、一度すごく重い心の風邪をひいた事があって、通院してた事があるんです。
あの頃は本当にしんどかった。
でもあの時期があったから、自分はこうしていられるって思っています。
治ってからは真面目に考えすぎない、心がしんどくなったら開放する、ってのを覚えました。
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Unknown (イジー)
2019-06-14 13:06:30
そういう想いの中で生きる人は多いでしょうね。

最後の日をどう迎えたいか  
それが私の生きる力でしょうかね。

返信する
reeさんへ (小父さん)
2019-06-14 21:54:27
「重い心の風邪」でしたか。
ん?通院まで!!!
それは大変でしたね。

>でもあの時期があったから、自分はこうしていられるって思っています。

なるほど、分かりますね。

そう言えば、3週間くらい前に息子が家にやってきて、もう本当にはじめて、職場の人間関係の悩みを話すではないですか!

本人にとっては真剣だったようで、いろいろ聞いてあげました。
あれ、まだ息子が私を頼りにすることもあるんだ!と思ったものです(笑)。
ほとんどの相談は家内で解決していましたが・・・。

まあ、若い間に悩めば悩むほど残りの人生の糧になりますよね。

>真面目に考えすぎない、心がしんどくなったら開放する、ってのを覚えました。

reeさんは、家内と同じように「肝っ玉母さん」だと想像していますよ。
でも家内を見ていたら、本当はこれがとても神経質なんですね(笑)。
返信する
イジーさんへ (小父さん)
2019-06-14 22:10:26
>そういう想いの中で生きる人は多いでしょうね。

人生は障害物競争なんでしょうね。

あっ、またあの川柳を思い出しました(笑)。

「良いことが ときどきあって 生きる欲」

これですよね!

>最後の日をどう迎えたいか それが私の生きる力でしょうかね。

深いですね。
私はまだ、呑気に生きていますよ。

ただ、願わくば健康な体のままポックリ逝きたいです!
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