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NHK風林火山の山本勘助ではないが、昔は仕官(浪人中の武士が召し抱えられて大名などに仕えること)して、その土地に根を下ろし、一族郎党ともに住みつき、墓を建ててその場所の仏様になったものだ。
現代は、国や大企業に仕官しようものなら、南や北の戦いに行かされたり、海外派兵までやらされて、とても墓守りする人間が地元に残る可能性が少なくなってきた。
その上、関東で暮らして「故郷の九州や北海道のお墓に俺を入れること!」なんて遺言でもしょうものなら、平均的には1~2人の子供達は墓参りの交通費も大変だが、終いに草ぼうぼうの無縁仏になってしまうこと請け合いだ。
だから、生まれ育った地を離れ、自分の実家から離れたところに根を下ろした人間は、いったい故郷のお墓に入るべきか、新しく墓を建てるべきか、自分の為にも、子供たちの為にもと考えこんでしまう。
アメリカの、マジソン州の殺風景な小川に架かる屋根付き橋を撮影に来た中年のカメラマンと近くの農家の主婦の”大人のラブ・ストーリー”は,映画「マディソン郡の橋」で一世を風靡した。
農場主の妻、フランチェスカ(メリル・ストリープ)は、自らの遺灰の散骨を、主人公、中年のカメラマン、ロバート・キンケード(クリント・イーストウッド)との思い出の地、マジソン郡の橋のかかる川にするように遺言する。
自分に大人のラブでも芽生えたら、この映画のように散骨しなさいと言い残すのだが。
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