源氏物語歌集-悠山人編

『源氏物語』中の短歌(和歌)のすべてを、
原作の順序にしたがって、紹介する。→日本初!

53手習19 心こそ

2009年07月15日 | 53手習~54夢浮橋
源氏物語歌集 785
巻五十三 手習 19 浮舟

    心こそ 憂き世の岸を 離るれど
    ゆくへも知らぬ あまの浮き木を


2009-0715-ysg785
Kad10-183

□・・・、いとはかなき物の端に、
(浮舟)「心こ・・・木を」
と、例の手習にし給へるを、・・・□

53手習18 岸遠く

2009年07月14日 | 53手習~54夢浮橋
源氏物語歌集 784
巻五十三 手習 18 中将

    岸遠く こぎ離るらむ あま舟に
    乗りおくれじと いそがるるかな


2009-0714-ysg784
Kad10-183

□・・・、「聞こえむかたなきは、
(浮舟)岸遠・・・かな」
例ならず取りて見給ふ。□

53手習17 限りぞと

2009年07月13日 | 53手習~54夢浮橋
源氏物語歌集 783
巻五十三 手習 17 浮舟

    限りぞと 思ひなりにし 世の中を
    返す返すも そむきぬるかな


2009-0713-ysg783
Kad10-182

□・・・、いとあはれと見給ふ。
(浮舟)「限り・・・かな」
同じすぢのことを、・・・□

53手習16 なきものに

2009年07月12日 | 53手習~54夢浮橋
源氏物語歌集 782
巻五十三 手習 16 浮舟

    なきものに 身をも人をも 思ひつつ
    捨ててし世をぞ さらに捨てつる


2009-0712-ysg782
Kad10-182

□・・・、手習ひをのみたけき事にて書きつけ給ふ。
(浮舟)「なき・・・つる
今はかくて限りつるぞかし」と書きても、・・・□

53手習15 うきものと

2009年07月11日 | 53手習~54夢浮橋
源氏物語歌集 781
巻五十三 手習 15 浮舟

    うきものと 思ひも知らで 過ぐす身を
    物思ふ人と 人は知りけり


2009-0711-ysg781
Kad10-173

□・・・、いと世づかぬやうならむ」と責むれば、
(浮舟)「うき・・・けり」
わざといらへともなきを、・・・□

53手習14 山里の

2009年07月10日 | 53手習~54夢浮橋
源氏物語歌集 780
巻五十三 手習 14 中将

    山里の 秋の夜深き あはれをも
    物思ふ人は 思ひこそ知れ


2009-0710-ysg780
Kad10-172

□・・・、あまりかかるは」などあはめつつ、
(中将)「山里・・・知れ
おのづから御心もかよひぬべきを」などあれば、・・・□

53手習13 心には

2009年07月09日 | 53手習~54夢浮橋
源氏物語歌集 779
巻五十三 手習 13 浮舟

    心には 秋の夕を わかねども
    ながむる袖に 露ぞみだるる


2009-0709-ysg779
Kad10-172

□・・・、思ひ出づる事多くて、
(浮舟)「心に・・・るる」
月さし出でてをかしき程に、・・・□

53手習12 ふる川の

2009年07月08日 | 53手習~54夢浮橋
源氏物語歌集 778
巻五十三 手習 12 妹尼君

    ふる川の 杉のもとだち 知らねども
    過ぎにし人に よそへてぞみる
 

2009-0708-ysg778
Kad10-170

□・・・、いと愛嬌づきうつくしげなり。
(妹尼君)「ふる・・・みる」
ことなることなきいらへを、・・・□

53手習11 はかなくて

2009年07月07日 | 53手習~54夢浮橋
源氏物語歌集 777
巻五十三 手習 11 浮舟

    はかなくて よにふる川の 憂きせには
    たづねもゆかじ ふたもとの杉
 

2009-0707-ysg777
Kad10-170

□・・・、しひてもいざなはず。
(浮舟)「はか・・・の杉」
と手習ひにまじりたるを、・・・□

53手習10 笛の音に

2009年07月06日 | 53手習~54夢浮橋
源氏物語歌集 776
巻五十三 手習 10 妹尼君

    笛の音に 昔のことも しのばれて
    帰りしほども 袖ぞぬれにし
 

2009-0706-ysg776
Kad10-168

□・・・、涙とどめがたげなるけしきにて書き給ふ。
(妹尼君)「笛の・・・にし
あやしう、・・・□