僕の家内は招き猫が好き

個人的なエッセイ?

オバチャン

2017年04月25日 | 日記
檀家さんの、オバチャン二人と、お寺のお座敷で、お話をしていました。
目の前には、お茶とお菓子。

甘いものがあるせいか、つい口がほころんでしまいます。

緊迫する、世界情勢。
テレビを賑わせている、不倫騒動。

そして、話題は怪談話へ・・・。

私は、子供のころ実家で遭遇した、奇々怪々の体験談を話しました。

「ウン、ウン」と、首を振る、オバチャン。

そして、山口での怪奇現象。

裏山にある、武士の無縁墓。
井戸に突き落とされた、女性の恨み。

毛利家の、お姫様を葬った、石塔・・・。

得意満面でお話をしながら、心にある不安が芽生えてきました。

確か、「怪談話をしていると、霊魂が集まってくる」と・・・・。

その瞬間、怪談話に耳を傾けていたオバチャンが、急に耳に手を当てました。

 「女の人の、声がする・・・」

瞬間、ゾッとしました。
背筋に、冷たいものが・・・。

私は、表玄関に行きました。
誰もいません。

そして、裏玄関へ。
そこにも、誰もいません。

外に出ても、人の姿はありませんでした。

まさか・・・本当に霊魂が集まってきた?

  怖いから、もうこのお話は、終わりです。

内心の動揺を悟られないように、私は言いました。

 「あら、面白かったのに・・・。
  もう、やめてしまうの?」

オバチャン二人は、不満顔。

根性が座っています。
さすが、オバチャン!

怖くて、何度も後ろを振り返る私をよそに、オバチャンの話は、尽きることがありませんでした。



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