新イタリアの誘惑

ヨーロッパ・イタリアを中心とした芸術、風景。時々日本。

富岡八幡宮・深川祭りの豪快さに酔いしれる

2017-08-14 | 東京探訪

 日曜日、深川の富岡八幡宮例大祭に行ってきた。

 この祭りは、1642年三代将軍家光の長男家綱の誕生を祝ったのが始まりとされる江戸三大祭りの一つ。豪華な神輿が特徴で、「神輿深川 山車神田(神田明神の三社祭) だだっ広いが山王様(日枝神社の山王祭)」とも称される。 
 今年は三年に一度の本祭りで、各町内から55基もの神輿が勢ぞろいする年に当たっている。

 見所の神輿巡行は、午前7時に先頭が八幡宮を出発し、東陽町、清澄、箱崎町、新川など各町を巡回して、午後1時過ぎに八幡宮に戻ってくる。

 この巡行の特色は、沿道から神輿に向けて「わっしょい」の掛け声とともに大量の水が浴びせられること。その勇壮な姿から「水掛祭」という別称も与えられているという。

 門前仲町へは昼過ぎに到着。永代橋付近で神輿を待った。

 最初の神輿が昼休憩を終えて永代橋に差し掛かってきた。早速水が掛けられる。それも、ここの場所では道の両側から消防署のホースで放水されるため、周囲が水しぶきに包まれる。

 水がかからない時のすっきりした神輿の姿は、こんな具合に黄金の輝きを発している。

 巡行の先触れとして赤い法被姿の女性たちが行進。

 また、少年少女たちがこれに続く。

 そして神輿。威勢よく担ぎ手たちは神輿を上下動させて気勢を上げる。

 これを、神輿を取り囲む若衆たちがびしょぬれになりながら見守る。

 神輿は数トンクラスの重さだそうだが、それを担ぐ女性の笑顔がカッコいい。

 その重さを差し上げた時、各々の手が重なり合って、まるで絆の象徴みたい。

 次の神輿が走るような勢いで近づいてきた。

 そんな様子をパパの肩車で見物する少年。

 行列の中に外国人女性も混じっていた。

 永代通りは、こんな風に人、人、人で埋め尽くされていた。

 担ぎ手たちは水攻め状態でずぶぬれ。

 その様子に拍手でエールを送る。

 本当に迫力十分の祭りだ。

 ゴールに近づいた佐賀町ではトラックの荷台に貯めこんだ水をバケツで神輿めがけて浴びせかける。

 そんな豪快な風景に、しばし「日本の祭りっていいなあ!」と見とれた数時間だった。


 この勇壮な祭りの当日に八幡宮に通じる永代橋が崩落し、死者行方不明者計1500人を超える犠牲者を出した歴史的な事件も起こっている。

 1807年のことだ。雨で何日も延期になったこの祭りを見ようと、江戸市民たちが老朽化していた橋に押しかけて橋が落下した。

 そんな悲惨な歴史を持つこの祭りだが、今年は担ぎ手、観客、関係者、皆幸せそうな笑顔に包まれていたのが印象的だった。


 

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